その声に伸永、
「あっ。ごめん、姉ちゃん、電話してなかった。…今、会社の人たちと一緒で…。」
そして隣の奈都美を見て、
「ここ…???」
奈都美、
「ふん…???あぁ。マルシェ。パブ、マルシェ。」
伸永、
「パブ、マルシェって言うお店。お酒…。」
電話の相手は伸永の姉である。
「へっ…???あなたが…外で、お酒…???」
「う…、うん。」
数秒の沈黙。
そしていきなり、
「キャ~~~ッハッハッハ~~。」
その声に伸永、いきなり、スマホを耳から離して。
隣の奈都美にも聞こえるスマホの向こうの笑い声。
奈都美、
「…ん…???なんだ、この笑い声…???」
伸永、
「姉ちゃん、耳、痛いよ。」
そしてスマホから、
「分~~かった。分~~かった。うんうんうん、楽しんできな。キャッハハハハ。明日の準備して帰るから。」
「分かった。ありがと。」
そしてプツリと電話が切れる。
翔、
「何…、尾田君のお姉さん…???」
奈都美、
「うん…、みたい…。凄い…。なんなの…???笑ってたけど…???」
伸永を見て。
伸永、頭を傾げて…、
「……。…分かんない。…でも…、明日の準備して帰るから…って…。」
そして照れ笑いをするように…。
奈都美、
「あ…、明日の…準備…???」
そして奈都美、目を細めて、
「…ん…???どういう事…???…明日の準備…って…。」
そして数秒考えて、
「尾田君って、今…何処に住んでるの…???」
その声に伸永、
「僕ですか…???」
奈都美、そして葉月も、
「うんうん。」
「栄町の3丁目、11の3…ですけど…。」
キョトンとして伸永。
奈都美、
「ふ~~ん。栄町の3丁目、11の3…。」
その奈都美の声に朋代、いきなり、
「ん~~???栄町の3丁目、11の3がどうした~~???うちのご近所さんだけど~~???…とは言っても、隣町になるけど…。」
その声にいきなり奈都美と葉月、
「ぶっ!!!」
そして同時に、
「うそ―――――――っ!!!!」
木綿子、左手をカウンターに、そして顔を付けて、右手でカウンターとぺんぺんと。
「かかかか。うそでしょ。」
翔、
「すげっ。トモさんのご近所さん。尾田君の家って…???」
翔の声に朋代、
「へっ…???うそっ。尾田君、尾田君、君って、栄町…???」
伸永、
「あ…、はい。」
その声に朋代、
「私…、飯田町~~。」
「へっ…???飯田町って、僕の家の隣町…。」
剛輔、
「おやおや。栄と…飯田…ですか…。」
翔、奈都美、顔を見合わせて、
「なんなんだ…これ…???」
「いや…。まさか…。」
朋代、
「あ…。あ~~。いや…。えっ…???ちょっと待って…???」
そう言いながら、
「まぁ…、隣町…。うん。確かに、大通り…挟んでるから…。」
スマホで自分の家の地図…。翔と一緒に画面の地図を見ながら、
「こ…こ…が…、私の家…でしょ。栄町って…、こっちだから…3丁目…???さっき、何てったっけ…???」
翔に。
「11の3…???」
奈都美、
「うんうん。」
朋代、
「11の3…。」
指で…、
「う~~っそ。道路挟んで真向かいじゃんっ!!!え~~~っ、あそこ…、尾田って言うんだ~~。」
葉月も木綿子と一緒にスマホの画面を、
「わお。」
奈都美も自然に自分のスマホで…。そしてそれを伸永に見せて…。
伸永、
「あ。はい。ここです。」
奈都美も、
「トモさんちと…、道路挟んで、真向かい。」
朋代と翔、
「へぇ~~~。」
「なんとまぁ~。」
剛輔、
「何と。そう言う事って…あるんだな。」
朋代、
「かっかかかか。まっ、確かに、毎日、家は見てるよ。確かに、立派な家だけど…。まさか…。」
そして朋代、
「え~~~~っ???」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。