なかなか言葉が出て来ない和弘。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 藤見、にっこりと目の前の男性の顔を見て。
「そして、何の前触れもなくこちらの方から、お話しがある。なんて、申し訳ありませんでした。」

そんな藤見の話に和弘、右手をヒラヒラさせて。
「いえいえ、とんでもない。」


カウンターの右寄りの席で若に凭れるように心、
「誰…、あの人…???」

「三つ星レストラン、ジュンジョルジュのスーシェフ、藤見朋花。」
ワイングラスを持って、中のワインを見ながら由香里。

途端に心、
「三つ星レストラン――――――ッ!!!」

「声、おっきい、心ちゃん。」
由香里。

「あっ。あっ。あ…。…ごめん。」


和弘、目の前の名刺を取り上げて。
「レストラン・ジュンジョルジュ・東京、シェフ、藤見…、朋花…さん。…素敵な、名刺…ですね…。」

「ふふ。ありがとうございます。」
笑顔で和弘を見つめる藤見。

中々目の前の女性の顔を真正面から見れない和弘。額を撫でながら、
「あっ。ごめんなさい。申し訳ないです。僕…、名刺って…持ってなくって…。」
恐縮するように和弘。

藤見、
「いえいえ。お気になさらないで…。」

和弘、
「あっ、申し…遅れました…。」
ようやく、目の前の女性の顔をチラチラと見ながら…。
そしてカウンターの方に目を移して。
何かしら、誰もこっちを見ていない。しかも、何故かシ~~ンと。
「ふ~~。」
なかなか言葉が出て来ない和弘。また下を向いて…。

その時、
「いらっしゃいませ。いつも…どうも…。ありがとうございます。」
そう言いながら藤見の前にコーヒーを。洋造である。

藤見、
「あっ。ありがとうございます。」

「こんな…殺風景な店ですが、お気に召したら、是非、今後共に、よろしくお引き立てを…。」
頭を撫でながら洋造。

そんな洋造に藤見、
「いえいえ、とんでもない。物凄いとっても素敵なお店。一度来て、惚れ込んだくらいですから…。お客様にも…恵まれてますよね~~。」
笑顔で藤見。

照れながら洋造、
「ありがとうございます。どうぞ、ごゆっくりと。」
そして和弘の左二の腕を手で突っつき、
「ほれ。」

その仕草を見て藤見、にっこりと。

「高梨…和弘…と申します。」
ようやく名前を言えた和弘。

藤見、
「たかなし…かずひろ…さん…。」

「よろしく…、お願いします。」

そして、丁寧に和弘にお辞儀をして、
「長い、お付き合いが出来たら、光栄です。」

その声に和弘、
「えっ…???」


見兼ねたように由香里、バッグからスマホを取り出し、指でポン。
相手が出る。

「ふん、由香里~~。お疲れ~~。どした~~???」
夕美子である。

「おぅ、ワコウちゃんの彼女~~。」

その声に若が、
「クスッ。」

心、
「へっ…???ワコウちゃんの…、彼女って…誰…???」

その心の声に、これまた、
「かかかか。」
と、若。








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