「美希〜〜。お兄ちゃん、2階だって。」
煌。
その母親の声に美希、
「うん。」
にっこりとして、玄関の方に走って、階段を…。
煌、
「ふふ。じゃ、私も…ちょっと…小坂邸…2階から景色…。」
洋造、
「あぁ〜。のんびりしろや。」
「お兄ちゃん。」
美希。
机の上でタブレットの画面を見て、キーボードを打ちながら和弘、
後ろを振り向いて、
「お〜〜。ははは。来たね〜美希ちゃ〜ん。」
美希、
「うん。こんにちは〜〜。」
「はは、良い顔…してるね〜〜。」
「お兄ちゃん、なに…してるのぉ〜???」
「ん〜〜???お兄ちゃんか〜〜。ちょっとね〜〜お勉強〜。」
「え〜〜。大人になっても…勉強するのぉ〜〜???」
「うん。もちろん。分からない事…多いからね〜〜。」
机の右端に、両手を置いて机の上を覗いている美希、
「ふ〜〜ん。」
「元気〜〜、ワコウちゃん…???」
廊下から與門。
「あっ、與門編集長、はは、いらっしゃい。」
「うん。お世話になります。」
和弘にお辞儀をして。
「とんでもない。こちらこそ、こんな素敵なファミリーと一緒に生活できるの、楽しみにしてましたから…。」
「おやおや。ありがとう。ふふ。美希〜〜。お兄ちゃんの勉強の邪魔…、しちゃ駄目よ〜〜。」
和弘、美希の頭を撫でて、
「かっわいいね〜美希ちゃん。」
與門、
「それはそうと…、この前は…ごめんね〜〜。夕美子とのデート。邪魔しちゃったようで…。」
その声に和弘、
「いやいや、いやいやいやいや。デートなんて…、とんでもない。新條さんに迷惑ですよ。」
両手を前に、ひらひらとさせながら和弘。
「な〜に言ってんだか〜。」
「いやいやいや。新條さんには…ほら…。僕よりもっと…相応しい方…。」
「…ん…???誰…???」
和弘、
「…いや…。誰って言われると…。」
照れながら和弘。
與門、
「ワコウちゃん。…ふふ…。自分に…素直になりましょう〜。女は…、待っている…ものよぉ〜〜。」
和弘、
「與門…編集長…。」
少し顔を赤らませながら…。
「あっ、そして…もう1つ、お願い出来る〜。」
にっこりとさせて與門。
和弘、
「えっ…???」
「その…、編集長…は…、なしにして…もらえる…かな…。ふふ。」
「えっ…???…でも…。」
「夕美子同様、與門か、煌…で…いいよ。ワコウちゃんとは、ず〜っと、きさくな友達でいたいからさ…。」
「えっ。あっ…、いや…。…でも…。」
與門、
「ん〜〜???」
和弘、頭を掻きながら…。
「…参ったな〜〜。」
そして、
「ん〜〜。ちょっと…言いにくいけど…。ん〜〜。はい。…じゃ…、よ・も・ん…さん。」
與門、
「うん。よろしい。はは…。」

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。