「お兄さん、彼女かい。頑張りな。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 浅草に着いて、
「運転手さん、ごめんね。また、待たせちゃうけど…。」
夕美子。

「いえいえ。どうぞ、行ってらっしゃませ。」
運転手。

和弘、
「ありがとうございます。」

運転手、
「お兄さん、彼女かい。頑張りな。」

そんな運転手の声に和弘、
「あっ、いえ…、いえいえ。とんでもない。」
右手をひらひらとさせながら。

夕美子、和弘の後ろから降りながら、
「年し~たの男の子~。だよ~。」
にっこりと笑いながら。

運転手、
「おほほほほ~。はは。行ってらっしゃませ。」

ドアをしめて。

運転手、
「どぅ見たって、恋人同士だよな~。兄ちゃん、上手くやりやがったな~~。」
サンバイザーを下ろして差込んである写真を外して見ながら、
「へへ。頑張んなきゃ~なぁ~。」




「へぇ~~。これが浅草の雷門。さすがにおっきいですね~~。」
和弘。

「でっしょう~~。さ~て…行きましょうか。」
夕美子。

和弘、
「はい。」





病室のドアを開けて健之、
「あれ…???…おやおや。珍しい光景。」

「おや、おはよう健之~。」
「たまには…、見舞い、行って来いって姉貴に言われてね~。」

「はは。それじゃ、あんたもそんな事言えないじゃないか~。珍しい光景なんて…。」
ベッドの傍で椅子に座って笙子を見守っている津嘉山正樹(つかやままさき)
そして、瑠唯子の婚約者の国谷五大。

「よっ、健之~。」
津嘉山正樹は笙子の義理の弟、警視庁捜査二課の刑事である。

「こんにちは。お邪魔してます。」
五大。

「ふたりとも…、忙しいところ、見舞に来てくれたのよ~。正樹なんて忙しいでしょ。警察の仕事~。五大さんだって…。ねぇ~~。」
笙子。

「実は…、淑子から言われましてね。忙しくなる前に、姉さんのお見舞い、お願いね。ってね~。」

ここで言う淑子とは、笙子の妹の津嘉山淑子(つかやまよしこ)である。

「へぇ~、正樹おじ、何か新しい事件、抱えてんだ。」

「えぇ。何やら忙しいらしいです。」
五大。
「とは言え…、津嘉山刑事、話してはくれませんけど…。」

「ふんふん、捜査情報はね~。極秘でしょうから~。ねっ、正樹おじ。」
健之。

「まっ、そういう訳だ。悪くは思わんでくれ。ところで五大君、兄さんの方…???」

そんな正樹の顔を見て笙子、そのまま顔を五大に。

ふたりの顔、そしてベッドの端でまだ立ちっぱなしの健之を見て五大、
「ふふ。さすがに矢萩常務、元気元気~。バリバリですよ~。」

その声を聞いて笙子、にっこりと…。








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