「一昨日な。女性ふたりで店に来た。初めて見る顔だった。」
洋造。
「なぁ、ワコウ。」
和弘、
「えぇ。感じの良い方で、その茂木さん…と言う方、與門さんみたいな感じでした。しかも、綺麗な声。もしかしたら…、バイリンガル…かなぁ~。…もうひとりが、若ちゃんくらい…か…な。」
夕美子、
「えっ、ワコウちゃん、どうしてバイリンガルって…???」
「ん~~。何かしらイントネーションが…。それに、英単語が物凄い綺麗なのが印象に残ってるんです。そして…。」
「あぁ。その…バイリン…何とかの…。その茂木って人の隣の…、若ちゃんくらいの人が、正に…、ありゃ…二世だな…。」
空を見るように洋造。
健之、
「へぇ~~。」
夕美子、
「…で、その…。」
洋造、
「おぅ~来たか~。」
「お腹…ペコペコだよ。ワコウちゃ~ん。あら…。」
亜季である。
健之と若を見ながら…、
「うそ。」
目をキョロキョロとさせながら…。
健之と若、
「お疲れ様で~す。」
と、にっこり。
「はは、いらっしゃいませ。」
亜季を見て、
「矢萩さん…、もしかしたら…、ここの常連さんになるかも…です。」
和弘、にこにこと。
「そんな風に言われると、お言葉に甘えない訳には…。」
和弘にお辞儀をして健之。
「かかか。どぞどぞ、よしなに。…ってな~~。で~、話は続けるが…。」
洋造。
亜季、和弘からおしぼりを受け取って、
「へっ…???何の話…???…って、康太。美味しいもの…食べてるね~~。ん~~。」
康太、
「へへへ。」
そして康太、夕美子のお皿の傍から名刺を亜季に。
亜季、
「…ん…???何…これ…???」
洋造、
「その茂木さんとやら。どこか良い雑誌社はないか。探しているらしい。ターゲットは…20代から40代向けの女性雑誌。」
その声にいきなり5人共に、
「…ん…???」
「まっ。幾つか雑誌社…、候補は挙げてるらしかったが…。何かが…足りないって…。決め兼ねていたようだった。」
腕組みをしながら洋造。
「そこで…。」
いきなり和弘。
「僕もびっくりしたんですけど。」
「へっ…???」
健之。
「洋造さん、奥からある雑誌を持ってきて、その雑誌を、その茂木さんって言う方に…。」
「ふん。」
夕美子。
「うちの雑誌でしょ。ぜ~んぶ、持ってるよ、おじちゃん、ブリリアントの雑誌。そして…、もちろん…、ソフィアのも…。」
その声に健之、
「うそっ。凄い。」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。