「へぇ~~。ワコウちゃんって…、長崎なんだ~~。」
自分の好きなメニューを食べながら亜季。
「くく…。旨っ。」
和弘、
「えぇ…。」
今度は信玄のオーダーのメニューを作りながら…。
「どのくらい…料理見習いってしてんの…???」
夕美子。
「え~~っと…。」
頭を掻きながら、
「ど…れ…くらいだろ…???高校の頃から…だか…ら…。えっと…。9…年…???」
和弘。
その和弘の話に一同、
「9年!!!凄っ!!!」
「いえいえ…。まだまだ…僕なんて半人前ですよ。中には、一生見習いなんて人も多いですから…。」
「まぁ…。料理の世界って、厳しいらしいからね~~。」
ワインを飲みながら與門。
「えっ。じゃ…、高校生の頃からって…どこかのお店で…???」
こちらもワインを飲みながら夕美子。
「住み込みです。」
亜季、
「へぇ~~。」
「ワコウの家は、両親共働きだった。長崎の片田舎だ。」
洋造。
「ワコウの上に2人の兄がいる。」
與門、
「ふ~ん。えっ…???いや…。だった…って…???」
「ただ、ワコウの父親が…。アルコール依存症でな…。ワコウが中学に入った頃に、アルコール中毒で亡くなってる。」
夕美子、
「わお。」
「まぁ~。稼いだ金は家に入れるどころか、殆ど、酒に注ぎこんだってやつだな。」
亜季、
「うわ~~。」
「そんな状況でもワコウの母親は亭主が酒に溺れても、何とか…細腕で頑張って…。3人の子供を育てた。」
夕美子、
「うん。」
「けどな~~。まっ、亭主が亡くなって、それからはワコウの母ちゃん、アルコールのせいで生活…ダメだったのに、それから解放されて…これから…。」
與門、
「うんうん。」
「…って~時に、今度はその母ちゃんが、ぶっ倒れたって訳よ。疲れが溜まってたんだろうな~~。」
信玄、
「う~~っわ。」
「…で、お母さん…倒れてからは…???」
亜季。
「あぁ~~。働けずに…。未だに…実家で細々と暮らしているわ。まぁ…ふたりの兄貴たちは、何とか高校卒業してそのまま就職。けど…、ワコウだけは、高校にも行けず…。」
夕美子、
「うん。」
「そんな時に、俺の料理仲間の源治に拾われたって訳だ。ワコウの父ちゃんが、ワコウの小さい時に、源治の店に良く連れてってたらしい。とにかく子供のくせに、食いっぷりに感動したってよ。かかかか。」
「それからですね~。源治さん…、俺んとこに来い。なんて言ってくれて…。」
和弘。

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