将史の退院の3日前になっていた。
病院の玄関で挨拶を交わし合う数名。
翔太と一緒の愛美、そして瞳美とジュリアン、そして遼である。
愛美、
「いつも、お見舞い、ありがとうございます。」
3人に向かって。
「こんにちは。じゃ、私たちはこれで…。ごゆっくりとどうぞ。」
愛美と翔太に向かって瞳美。
廊下を歩きながら、
「いやいや…、献身的だね~彼ら…。」
「だって…、一緒に仕事してる人たちだから…。」
その時、ある事がふと頭に過ったが、それを深く考える愛美ではなかった。
ドアを開けて、
「よっ。」
翔太。
「おぅ~お疲れ。」
将史。
「何読んでるの…???」
愛美。
「ん~~。手紙~。」
「手紙…???」
翔太、愛美。
「あ~。おふくろからだ。」
「へぇ~。」
翔太。
「何通か…来てる。今時…。珍しいだろ…、手紙なんて…。」
その時、布団の上にある封筒の宛名書きを見て愛美。
「すご…。字…綺麗。ほら…翔太。」
「うん…???あぁ…。将史のおふくろさん…、字は綺麗だ。知ってる。それどころか、絵も描くぞ。」
にっこりとしながら翔太。
「へっ…そうなの…???」
「あぁ…。手は器用な人…。おふくろ…。しかも…、今も前と変わってないなら…、アナログ。…って、言うか…今も手紙って事は…そのまんまか…。ほれ…。」
そう言って、愛美に手紙を見せて、愛美、
「わ~。凄~い。丁寧な字~。」
と、すぐさま手紙を戻して、
「あん、もう…もっと…見せてよ。」
将史、
「ば~か。プライベートだろ…。」
愛美、
「あっ、そっか…、ごめん。」
「ふん。おふくろらしいわ…。」
「な~んか…マサのお母さんって、凄い、優しい人みたいだよね~。」
「だ~か~ら~。前も言っただろ、閻魔さまにお釈迦さまだって…。」
翔太。
「ふふ…、分かる気がする。」
空封筒の宛名書きを見ながら愛美。
その時愛美のスマホに着電。
「…ん…???会社…???ちょっとごめん…。」
そのまま廊下に出る愛美。
「いよいよ、退院だな。将史。」
翔太。
「あぁ~。ようやくだ。」
「…で…、仕事…どんな感じ…???」
「忙が…しく…、なる。はず…。今以上に…。」
「ふ~ん。」
「ごめ~ん、会社戻る~。」
愛美。
「はぁ~あ???」
翔太、将史。

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