「あ~、ここだ、ここだ。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 今来た道路を戻り交差点。

「ごめんなさい。わざわざ。」
女性。

「いえいえ、こっちこそ。うっかりでした。すみません。転ばせてしまって。」
遼。

「あの方は…???」
「あぁ…、仕事仲間です。大丈夫です。先に行ってもらいます。」

小声で…、
「どっかで…見た…???」
女性、左足を引きずりながら…、
「あ~んもう…、カッコ悪ぅ~。」

交差点を渡って右側に数分。
「あ~、ここだ、ここだ。」
遼。

「ひゃ~、助かった~靴屋…あったんだ~。ありがとうございます。この辺、全く分からなくって…。」
女性。

「どうぞ、中に…。」
「えっ。あっ、あ~、そうですね…。」

「この…靴と…同じのっと~。」
先に立って靴を探す遼。

「あのぉ~。私…探しますから…。」
女性。

「えっ、え~。でも…、僕が転ばせたのと…同じですから…。あっ、そっちか…。」

女性、男性を見ながらも、
「……。」

「あ~、あった、あった…。これこれこれ。あっ…、サイズは…???」
「あっ…。ありが…とう…。私が…。え…っと…。あっ、これ…ですね。うん。」

「…じゃ…、ちょっと…履いてみて…。」
「えぇ…。……。うん。大丈夫です。」

「良かった~。うん。」

そして女性が靴を脱いで…。

「じゃ…、これと…同じの…。あっ、これだ。」
そのまま靴の入った箱の中を見て、
「ヨシ。これですよね。」

「えぇ…。でも…、それ…。へっ…???あの…???」

遼、そのままレジに…、
「すみません、これ…お願いします。」

店員、
「いらっしゃいませ、ありがとうございます。」

踵の折れたままの靴を履き、引き摺りながらレジに女性。
「あの…、これ…。へっ…、あなた…???」

遼、
「すみませんでした。踵…折っちゃって。これ…、僕からのお詫びです。」

女性、
「そ…、そんな…困ります。そんな…見ず知らずの方から…。」

「でも…、この靴じゃ…、これから…。」
「それは…、その…。…そうですけど…。」

照れ臭そうに遼。
「ごめんなさい。受け取ってください。」

「でも…、その…。あの…。」
「じゃ、僕はこれで…。」

出口に向かおうと自分から離れる男性に、
「名前…、教えてください。」






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