それぞれの朝。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”
  「そうですか…、そんな事になってたんですか…。」
まだ朝早い、病院の待合室で洋祐。

弓枝、睦美、政美を見ながら優美子。
「大変だったですね。うん。」

「とにかく、命に別状がなくて、本当に…助かりました。」
弓枝。

「…で、ふたり共…意識の方は…???」
洋祐。

「昨日の今日ですから…まだ…。先生の話しでは、2、3日は掛かるかと…って…。」

「そうですかぁ…。」
優美子。




「ご馳走さま~。」
陽子。

「あら陽子…、もう良いの、ご飯…???」
美智子。

「うん。あんまり、食べたくない。」
うなだれるように自分の部屋に向かう陽子。

「仕方ないじゃないか…、一番仲の良い友達が交通事故に遭ったんだ。しかも…、自分の目の前で…。」
食事をしながら、そう言う陽子の父、貞夫。

「分かってはいるんだけど…。あの子…。」

朝から元気がないのは、陽子だけではなかった。

「朱実~朱実~、起きてるの???開けるよ。」
朱実の部屋のドアの前で…、母、澄子。
「ご飯は…???覚めちゃうよ。」
「…食べたくない。」
まだベッドの中…、毛布を掛けて、ドアに背中を向けたまま…。

「そう…。分かったわ。じゃ…食べたいときに…、そのままにしておくから…。」
「うん。ごめん。」
鼻づまりの声で…。

こちらもベッドの中でスポーツ雑誌のページを捲りながら…慎二。

母親の瑛子、
「あの子…ご飯…。」
椅子から立とうと…、その時、父親の慎(まこと)、新聞越しに…、
「母さん、母さん、んんん…。」
首を振る。
「そっとしておいて…、あげなさい…。」
「だって…。…んもう…。」

こちらは縁側に座って茫然と…。そこに…、智志の肩をトントンと…、
「昨日は…大変だったな…。」
智志の父親、瑛二。

「飯くらい、食っとけ。若い身体に飯抜きは毒だ。」

「とう…さん。」



それぞれの朝。


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