そう言った途端に…、 「ふ~ん。」
と、溜息を突いて…。
「私…何考えてんだか…。…んな事、ある訳ないでしょ。こんな素敵な男性…、他に、誰か素敵な女性…いるに決まってる。」
一瞬、奈々子の脳裏に甦った、あの言葉、
「奈々子…あんたも…中々…隅に置けないじゃん。…ハハ…奈々子にもとうとう…春が来た~か!…で…、相手は…???」
と、言う奈津子の言葉だった。
一瞬、奈津子のその言葉に…「…私にも彼が…。」と、
言う思い掛けなく甘酸っぱい感傷にも似た感覚を覚えたのだが、
こうやって、その本人を目の当たりにすれば、するほどに、
「…わたしなんて、全くバランスなんて取れない。…」
そんな風に感じたのだった。
「参ったな。」
と、健介。
「えっ???」
「参ったよ、君には…。」
「えっ…何が…???」
「図星だよ、全く図星。君の言う通り。俺、君にデートを申し込みたかった…みたい。」
「…みたい…???」
「あ~みたい。だ。どうしちまったのかね~俺…???あのときのあの顔、そしてあの写真の顔が一致しなかったら、こういう事には…。」
「失礼だけど…、私の顔って…???」
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