「気にしない、気にしない。俺の方こそ…ありがとう。」 そう言って、店の外に出ようとする健介…。
「あっ、ヤバイ、ねね、ここって傘…???」
健介のその声に奈々子が、
「あっ、まだ雨…。か…傘…、あっ、こっち。」
そう言いながら、傘のコーナーに健介を連れていく奈々子。
「ヨシ、じゃあこれと…これ。」
すかさず傘を2本取って、そのまままたレジへ。
「ハイ、コッチは君に。」
と自分は白い傘、そして明るい色の傘を奈々子の前に差し出し…、
「いいえ~私は結構です。このままで…。」
と、半ば控えめな声で奈々子。
「ねぇ…片倉さん、」
と、言い掛けて、半ば奈々子の顔に近づいて微笑むように…、
小さな声で、
「男性に、恥…掻かせないで…。」
その言葉を素直に受け取るように、差し出された傘を受け取って、
「じ…じゃあ、お言葉に甘えて…すみません。ありがとうございます。…でも…どうして…私の名前…???」
「あっ、そっか…、気になるよね、それって…。そういう意味では、俺の方こそ…君に謝らないと…。」
「えっ…???どういう…???」
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