事の顛末を少しずつ整理しながら奈々子に話し掛ける健介。 「片倉…奈々子さん…、だよね。」
にっこりと微笑む健介に、思わず…、
「どうして…私の名前…???えっ…???」
と、今度は奈々子が、ちんぷんかんぷん。
「その前に…。風邪…ひいちゃうんだけど…。その恰好じゃ…。」
「えっ…!!!」
そう奈々子に言葉を掛けると、すぐさま、店内を見渡し、
今度は女性の衣料品コーナーへ奈々子の手を引いて…。
そして、今度は堂々と、
「その濡れたブラウスの代わり…探して…。」
と、一言奈々子に言って、まわりの客を意識しながら…。
そしてもう一言、
「その恰好で、君に風邪なんてひかれたら俺が困る。」
そう言われて、仕方なく奈々子も自分に合うブラウスを選んで、
試着室で着替える。
着替え終わった後に、奈々子の目の前で手を差し出す健介。
その健介の掌に値札を渡し、健介はレジで支払いを済ませる。
奈々子は、そんな健介の傍で、深くお辞儀をして、
「すみませんでした。ごめんなさい。そして…ありがとうございました。私…。」
「どういたしまして、俺…、いや…僕…、松下健介。」
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