久し振りに見る街並みであった。 まっすぐには自宅に向かわずに、
少しだけ車でドライブがてらに街の雰囲気を車の窓から感じたかった。
その途中でいつも利用しているスーパーに寄り、
川岸と琴美は買い物。そしていよいよ自宅に到着である。
川岸から補助され車から外へ。
アプローチを松葉杖で歩きながら、
思いっ切り自宅の周囲の匂いを吸い込む愛子。
そして口に出して、
「ただいま。」
川岸が玄関を開け、ゆっくりと左足を玄関の中に…。
「あ~~帰ってきた~!」
その言葉に、「おかえり。」
「えっ…!!!パパ…???」
正に亡くなった夫、栄二の声が聞こえたのだった。
「えっ…???どうしました愛さん…???」
「えっ…???あっ…、今…。ふふ…気のせいね…。パパの声がした。」
「…ハハ…そうですか~栄さん…待っていたのかも知れませんね。」
そして、
「ママ~~おかえり~~!」
と、琴美。そんな琴美に、
「琴~~帰って来たぞ~~わ~お~!ハハ…。」
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