病室ではもう既に意識のない基子に、医師は…、 それでも蘇生を繰り返していた。分かってはいたのだが、
どうしようもない事は分かっていたのだが、納得できなかったのである。
片や立花は椅子から立ち上がったまま、
両手を机の上に、今連絡を受けたばかりの話に、信じ難い事実に…、
「何てこったい。」
と、小さく漏らす。
社員同士もお互いに顔を見合わせ…各々…、
「部長…、課長…???」
「たった今、川岸の奥さんが入院している病院から電話が入って、川岸の奥さんが…意識が…ない。」
「そ…、そんな…。」
「川ちゃん…。」
「川…岸…。」
「……。」
「川岸君…。」
「おいおい、冗談じゃねぇぞ。」
「どんな状況かは…、とにかくすぐに病院に来てくれと…。」
佐伯が…、
「奥さん…確か…。」
それに応える粕谷…、
「うん…、急性骨髄性白血病…。」
ようやく椅子に腰を下ろす立花…。
歯を食いしばり、
「川岸~っ、くそ~ッ!これからってときに…。」
一つの電話が、突拍子もない状況を部署内に植え付けてしまった。
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