有り余っている鑑賞ポイントを使って、ゴーン・ガールを観てきました。
最初に申し上げます。
この洋画、「インタースティラー」に次ぐ、今年2本目の、絶対に見て損のない洋画だと思います。
何がすごいって、シナリオに寸分の隙も無く、完璧なミステリーを成立させているんですもの。
開始30分でこの結末が判ったっていう奴は、嘘つきか原作を読んでいる人だけだと思います。
この映画、監督のデヴィット・フィンチャーばかりが持ち上げられますが、
私は、この映画を成立させているのは、原作:シナリオのギリアン・フィリンの功績が99.99パーセントだと思います。それほどこのシナリオはものすごい破壊力を持っているのです。
しかし、この映画も昨日取り上げた中島哲也監督の「告白」同様、日常に見せかけた非日常の物語だから私は嫌いです!もう1度ハッキリ申し上げますが、私が大嫌いな不可能映画です。人非人の。
なら勧めるんじゃ無いという方がいるかもしれませんが、騙されたと思って、観て下さい。
「インタースティラー」が感動家族映画なら、
「ゴーン・ガール」は背筋も凍る恐怖家族映画ですから。
うーん、「インタースティラー」のアカデミー賞が危うくなったな。アカデミー会員って、SFやホロコースト物を必ず賞から外すからな。
まるでSFだと子供だましで、ホロコーストだとお涙ちょうだい、だと決めつけているよーだ。
ジョージルーカスとスピルバーグはアカデミーを憎んでいるところも見受けられるし。
昨日、「告白」を取り上げたのは今日「ゴーン・ガール」を観る予知をしていたのかもしれません。
昨日は、散々松たか子演じる主人公をなぶり倒しました。
同様に「ゴーン・ガール」の容疑者も私はなぶり倒したいです。
公開されたばかりなので、ネタばれはやばいので内容には触れませんが。
ともかく持って、犯人が主人公に罪をかぶせようとするやり口が手際良すぎて、奥さんと主人公をずっと監視続けて来たのではないか。その心情にまで迫っていたのではないかと思わされます。
でも、私に言わせれば、ここまで100パーセントに計画的に犯行を行い、ちょっとした不運でミスを犯すことなく、誰にも見咎められずに犯行をやり遂げられるのはほぼ不可能です。
途中、行方不明者を隠してモーテルに滞在し、隣の女に強盗をされて、危うく計画が瓦解されそうになりますが、犯人の正体を知っているのはその強盗犯だけで、自らの犯罪行為を知らしめてまで犯人を通報することはしないので、難を逃れます。
そして、「告白」のAが、委員長を撲殺するがごとく、犯人をかくまった者自身を処分する(殺す)。のです。
幸い(かどうか判らないけれど)奥さんは主人公の元に返され、元の鞘に収まるように見えますが、今度は主人公自身が身の危険に犯されながら日常を送って行かざるを得なくなるところで、終劇します。
しつこいですが、ともかく何処にも犯人の失態が無いのです。こんな事が普段の日常にあり得るのでしょうか?ヒッチコックの「死刑台へのエレベーター」を思い出してしまいました。あれは見事な日常劇だった。それに比べると、「ゴーン・ガール」は全然日常ではない。
映画の冒頭に、奥さんが、奥さんの母親の書いた書籍の、完全無垢な少女のモデルであることが描かラていて、「ああ、このことがこの犯行の布石になっているんだな!」ということが、犯人が誰か判った時点で、合点がいきます。恐ろしいことに、犯人は、理想の少女のごとく、理想の犯罪を犯していくのです。
そう、この話は理想ばかりで、現実が無い。日常の話ではない!
でも、その完成度には度肝を抜かれる‼
だからこそ、ひねくれ者の私でさえもが、鑑賞をお勧めするのです。
¥1,800円の価値は十二分にありますよ。
どうか、皆さん。良いお年を。