『朝日のような夕日をつれて
僕は立ち続ける』
タイトルが含まれる長尺の台詞。

大きな絶望と大きな希望が同居する、
こんなにも心臓がわしづかみにされる長ゼリを、私は知りませんでした。

この舞台に、幾多の人間が心を震わせたことでしょう。

鴻上尚史氏 率いる第三舞台、名作の一つ。

鴻上尚史氏の舞台を拝見したり、
戯曲を読むと、いつも私は
「希望を少しだけ含んだ大きな絶望」を感じます。

人が生きることは、もうどうしようもなく悲惨で苦しい哀しいことがてんこ盛りで、
ひょっとしたらもうそこには、何も無いのかもしれないけれど、
でも、確かに小さな希望があるのだと、訴えているような作品。

いや、反対かもしれません。
小さな希望があるとみせかけて、
そこには見た通りの絶望しかないのだと、言っているのでしょうか。

立ち上がりたいと、感じるのです。
この戯曲を読むと、立ち上がりたいと強く思うのです。

夕日はいずれ、沈むしかないのに。