~2013年2月28日~

 

 

二月末日、お天気お姉さんが言うには四月上旬の気候でものすごくいいお天気。

気持ちよく晴れたこんな日には、新しいシャツをはためかせて街を散歩したい。
新しいシャツのかわりにUNIQLOメンズのパーカーに妊婦ボトムス、泥だらけのスニーカーで 、街ではなく、バブル末期に開発された山奥の団地内をぐるぐる散歩した。

庭で洗車している方が多かった。
こんなに暖かいのに側道にまだ残っている雪が不思議で、足で蹴って固さを確かめたり手で太陽に当てて溶かしたりして。

腹の子の都合はさておき、宿主の勝手で1週間以内に出産する予定を立てている。

妊娠発覚が夏、それから冬に向けて寒さと共に体調その他、思い通りにいかないことが増えて、あんまりウキウキしていなかった私。
冬の終わりって感じのする二月最終日、こんなにお天気がよくて気持ちいいのですっかり春気分で回想モードに。

昨年7月からこっちの妊娠期間中、一番よく通ったのは図書館、次が職安だった。
知らなかった国の制度と、自分の無知をあらためて知った。

主に失業保険の給付と、資格取得受給手当の延長の手続きをしてもらったのはよかったと思う。


・・・あんまり日差しが明るいから、頭ん中がまとまらない。

さっき、宅配がきた。
昨日午前中にネット注文した食品がイオンから届いたのだ。

一週間かかるうえに注文時にいまだマークシートを出さなくてはならない生協とは大違い、超使える!と感動。配達費用は315円だったかな。
イオンよりもずっと近隣にあるセブンイレブンもイトーヨーカドーも、私の地区を配達エリア外にしていて宅配サービスは対応してくれないのですよ、ほんとびっくり!
なのにイオンは、1時間以上離れた隣の市から宅配してくれるんである。感謝!
生協はネットでも注文できるけどマークシートとの連動がされないから、毎週何頼んだか覚えてられない。しかし、野菜や果物が、近所の安売りスーパーのものよりおいしいのはたしかで、使いにくいけど気に入ったものだけ定期注文することにした。

しかし、先日の大雪で山梨県で孤立した村が話題にのぼったが、全然他人事じゃないっす。
停電・水道停止も1日で回復したし、目の前の国道は翌日に除雪車が入ったからよかったけど
あと一日降り止まなかったら同じような事態に陥っていたかもしれない。


近所のママ友に聞いたところ、出産後3ヶ月だった昨年の成人式の日、大雪でやはり電気と水道がとまり、すごく心細かったそう。
しかも自宅にはエアコンとオイルヒーターのみ。石油ストーブがないうえに夫は仕事で不在。
母乳じゃなくてミルクだったから切羽詰って、普段は付き合いのない自治会長に訴えたところ、自治会館を開けてくれたりお湯を届けてくれたりして助かったのだそう。
よくがんばったね・・泣!
でも私たち、深く考えてなかったとはいえ、よくこんなとこに嫁にきたよな・・と共感しまくり。

今のところ私はそこまで追い詰められた経験はないが、ど田舎ってほんと、街で当たり前のことがリアルにキツイとこある。

私が住むこの団地(といっても一軒家の集落だから近所付き合い、ほぼなし)、およそ200世帯。
知る限りでは、団地内で年の近い子は1歳の女の子が二人だけ。
私が無事に産めば、乳幼児は3人に増えるけど、その上は小学校5年生の男の子らしい。少なっ!ザ・少子化!

とはいえ、妊娠期間中に風邪ひいたりインフルエンザにかかったりせず、わりと健康体で臨月を迎えられたのは、この過疎ともいえる人口の低さのおかげだったかもしれない。
あと、人間に会う機会が都会に比べてめちゃくちゃ少ないので、かえって自分のペースで好き放題の生活ができてストレスフリーだったから、なのかもしれない。わかんないですけど。

ああ。
腹の子が私を蹴っている。正直やめてくれって思う。
あらかわいい、とかいうレベルじゃねぇもんな、こいつの脚力。

妊娠して分かったことってけっこうあるけど、何より痛感したのは、
妊娠したって私というパーソナリティが変わることはなかったってことだ。
多少、まだ見ぬ細胞レベルの生き物に愛着を感じたり、自分が形成する家族ってものについて考えてみたりはしたが、結局私は私のまま妊娠して、いわゆる生物学上の母になるのだということが分かっただけだった、とも言える。

だって、腹が痛かったりでかくなったり胸触られると母乳は出るしお腹が張って痛かったりするからセックスも好きにできない。イコールただの欲求不満女だ。
私の臨月はほぼ欲求不満状態だったといっても過言ではないだろう。

早く腹から出してしたいときにしたいことしたい!

っつっても、産んだらもっと大変だと経験者はみな、口を揃えて言う。
私がこんなに不満たらたら妊婦なのは、特に子供が欲しい!と思ってセックスに励んでいたわけではないのに急に授かったからなのだろう。
欲しくもないものもらってそれを身を犠牲にして育てなくちゃいけない、というのは言い過ぎだしそこまで嫌なわけでもないし、いつかは産んでみたいと思っていたのはたしかなんだけど、
思い通りにいかないときに自分をいかにコントロールするかって、これほんと難しいわぁ。

お金持ちと結婚することが、女子にとってある種の幸せだっていうのも分かった。
お金があればごまかせることっていっくらでもあるからだ。
もし私にもっとお金があったら、きっと無駄な買い物を山ほどしていたに違いない。
そういう使い方のできるお金があることで、ごまかせるもやもやのいかに多いことか、妊娠中!

いや、お金がもっとあったら・・・っていう話では全然なくてね。
この環境なら産める、っていうところに居るだけで、余計なストレスを感じなくて済むってことだな。
元々、「自分にとって安定した環境」で育っていないので、私は安定した環境の大切さを知らなかったのだとも分かった。
妊娠という現象によってそれをふかーく理解した。
多少具合の悪い体にとっても居心地のよい巣の大切さよ。家を大切にできるメスの本能はきっと健全だ。

あと、保健体育の授業って意味あったのか?ってのもめっちゃ思った!
妊娠中の体の変化とか、男女の役割とか、もうちょっとちゃんと知識として学んでおくべきだろ日本人! →やたら正義感らしきものがアップ

繁殖ってけっこう大事なことなのに、その具体的なことをあまりに知らなさ過ぎたことにびっくり。
一般教養として学校でちゃんと教えるだけでも、電車の中で妊婦マークつけた人が立たされっぱなしっていうこともなくなるんじゃないかと思う。

多種多様なエロ情報は、ネットや雑誌や文学やらで手軽に手に入るのに、基本的な情報っていうのをちゃんと習ってこなかったなって気づいたのは衝撃だった。
同世代の夫もそう。経験値だけじゃすまされない性や繁殖の基礎知識って、常識として知っとくべきだと思う。その上でのエロ、だな。

なってみなきゃわからないし、自分で学ぶしかなくて、人に聞いても役に立たないことって多いね。
あっ、それが人生ってやつか。
でも、うまくシェアできればもっと効率いいんじゃ?って思うことも多いよね~。
私はこの思いをどうしていけばいいのだろう。
ひとまずは、夫に思いを訴えてわかってもらおうとしてるけどね。
腹の子が男の子らしいので、必要なことはちゃんと教えないとなーと、今から思う。

ママになるわくわく感とか、ほわほわしたファンタジックな気持ちより、現実どうなのよ?どうするよ?どんな感じよ?
という観察してやる欲が勝っている。

でも、この世にいる人間みんな、十月十日腹の中で過ごしたあと、女が痛い思いして出した人間なんだよな~
と思うと誰も憎めない。不思議な感じがする。
なんだろうなぁ~

自殺が多いの、問題になってるじゃない?
妊婦と触れる機会をもつといいんじゃないかなー。
妊婦つっても色々いるけど、なんつーか、妊婦って不思議な存在な気がするんだよな。
人間なんだけど人間よりもちょっと妖怪じみているというか。
まず見た目が妖怪みたいじゃん、なにそのお腹!!って。

自分もこうやって腹に抱えられていたことがあるって考えるだけで、また違う方向から物事を考える余裕にはならないだろうか。

はっきりしない頭でそんなことを思っている、妊娠38週と3日目。
「ぼうず、3日後に会おうぜ!」と腹に向かって言ってるんだけど、彼はどう思っているのだろう。

今夜は夫が泊まりで不在なので、夜中に産気づいた時のためにタクシーの電話番号と入院グッズを確認しておこう。