1歳半の息子のほっぺたに、掻き傷ができてから二週間近くたつ。


転んだのでもない。蚊にさされたのでもない。


何かの拍子にかきむしったところを、治る手前に何度も何度もかきむしっているので治らないのだ。


はじめは皮膚科でもらった子供用のアトピーの薬を塗っていた。・・・治らん。


頻繁に保湿してみた。・・・治らん。


放置してみた。・・・気付いたら自分で掻きまくって血だらけ!



私がアトピーで、気持ちが追い詰められると頭とか顔とかをかきむしりたくなるので、同じ感じかもしれないと思い観察してみた。


やはり!

保育園から家までの車の中で「ママ、あっこー!(だっこ)」と泣き叫びながら。

帰宅後、イライラと夕食を作るわたしに「ママ、あっこー!」と訴えるも、聞き入れられないときに。


転げまわってだっこを求めて、机に頭ぶつけたりベビーガードにもたれてスッ転んだり、挙句の果てには頬を掻きむしって指も頬も血だらけ!


あー・・・。


だからといって、車止めてだっこすればいいのかって、そんなこといちいちしたくない。

夕食作りながらだっこすればいいのかって、やること多い夕方にそんな余裕ない。


彼が泣くたびに、私はびくびくしていた。

またかきむしるんじゃないか、またひどくなるんじゃないか。

まだ泣きもしていない頃から、すでに泣いたらどうしようかと考えて疲れていた。


保育園に行っても「ほっぺた、どうしたんですか?」と聞かれる。


「自分でかいちゃって」


と答えながら、なんだか私が掻かせるようなことをしているから悪いのではないか、という、変な後ろめたい気持ちでいっぱいになる。

私がアトピーだから、彼に遺伝したんだ、ごめんね。という気持ちも。


だから、「その傷どうしたの?」と聞かれることが恐かった。

恐いから、最初から答えを用意していた。


「私がアトピーだから、彼もそうなの。」と。


皮膚科に行って、とびひ用の薬でももらってくるか、と思ったりして。

治りかけの薄い皮膚を何度も破られた傷は、じゅくじゅくと湿って治る気配がなかった。


薬つけても治らなかったらどうしよ。

あーあー  (ダメな私・・・と、無意識に思って自分を責めている声。)


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その頃、私は別のことでも葛藤していた。


先日も書いたけれど、保育園から帰宅したあと、近所のおばあちゃんちに遊びに行くのがほぼ日課になっている息子。


私が夕食作っている間に、必ずおやつを食べて帰ってくるので、もうほんと、誰のための夕食作り?というもやもやした気持ちも生まれてくる。


元々自分が食いしん坊なので、自分の食べたいものを家族の分もついでに、って意識で夕食作ってたのに、こどもが外でおやつをもらうようになってからか、ほっぺの掻き傷が治らなくなってからか、


甘いものを控えて野菜をとらせなくちゃ!とか、この食材を今日中に使ってしまわなくちゃ・・とか、

以前やってたマクロビの知識がぐいぐい頭をもたげて、


陰に傾きすぎだからバナナは厳禁、よし、夫が朝バナナ食うけど来週から生協注文ストップだ、陽性のものとりたいから根菜根菜・・疲れて面倒だけど、よし、ごぼう刻もう!


みたいに、料理する楽しみが、いつの間にか自分へのノルマになってしまっていた。


子供にしてみたら、そんな気持ちで作られた料理は重いだけだろう。


私の変な気合いと比例して、料理も「野菜ですけど何か?」みたいなメニューになっちゃってたみたいで、ますます露骨に食べないor口から出す息子。


(思いつめすぎたときって、細かく切ってあげる とか 好きな味付けのものに混ぜる、とかの努力が薄くなってるんだよね、不思議なことに。)



しかも子供は、6時半~7時っていう、一般家庭の夕食時に子供のいない一般家庭に遊びに行ってるわけで、こちらとしては迎えに行かなくてはいけないというあせりが募る。


なので私は、時計をにらみつけるようにして料理して、頭の中は野菜を増やさなくちゃとか、だんなにもう一品、この献立じゃぁ食後におやつ食うよなあいつ、とか、あああと5分で7時だーとか、で、わたし何作るつもりだったんだ?とかで、脳内それはもう大変な混乱状態。


J-waveでピストン西沢のDJを聞きながら、ひとりでワイン飲みながら楽しく料理していた私は、スマホでラジコを立ち上げることさえ時間の無駄だと思うようになっていたみたいだ。


スマホはクックパッドを見るためと、夫からの「終わった、帰る」連絡を待つためだけに置いてあった。




いつの間にか私は、夕方が嫌いになっていた。

仕事をしてお迎えにいって、帰宅したらその勢いで夕食を作る。

夫が帰ってきたらみんなでご飯を食べ、子供をお風呂に入れて寝てもらう。


そこまでがぶっ続けで私の仕事、みたいになっていて、毎日毎日疲れていた。


正直、セックスまでもたない。

疲れている反面、セックスでしか解消できない類のストレスはどんどんたまっていって、なんかもう、体全体がどす黒くくすんできているような気がしていた。

結婚して子供産まれて出かけられない夜の娯楽って、セックス以上のものはないと私は思うのだけれども、手をつけるまでがハードル高いわ!


って気になっていたのね。


で、しないならしないで変な不安がうずまくのが私のトラウマ由来の心の癖。

きっと夫はさほど気に留めていない&疲れて寝てしまうだけ、だろうに、

 

このままでは捨てられるのではないか。

妻としてはダメなのではないか。


という、これまた変な罪悪感みたいなものにとらわれてしまうわけ。

結局どうしたいのか?  にすらたどり着けなくなっていた私。



夫は

「うちの夕食は贅沢すぎるよ。そんなにがんばんなくても言ってくれたら買ってくるよ。王将でよかったら」 とか言ってくれ、私もたまに甘えた。


それでも、「夕食を作って家族に食べさせる」を達成しなかった日は、意味不明な罪悪感にさいなまれていた。


特別好きってわけでもないパート仕事なんかせずに、私は夕食を作るべきではないのか?

家の清掃に努めるべきではないのか?って。

義母や実母に言われたことを頭の中で再現して、自分で自分を責めていた。


だって、誰も私を正当化してくれない。


あげく、誰にも頼まれてないのにこんなにあくせくしちゃって、

はて、何のために生きてんだろーな、わたし?と思い始めるほどに、なんだかわけの分からない罪悪感を解消するために、エンジン空ぶかしてぶすぶすいってる古い中古車みたいな自分に、ほんと、嫌気が差してしまった。