春の香りを乗せた
夕暮れの柔らかな風に
そっと背中を押されて
これまでの歩みを
一歩いっぽ噛みしめながら
ゆっくりと歩く最後の一本道
初めてここに来た夏の日は
恐くて不安でたまらなかった
非常に良くない結果ですと
はっきりと現実を突きつけられ
私にはもうほんの僅かしか
時間も可能性も
残されていないのだと悟った
多くのことを犠牲にして
肉体的にも精神的にも経済的にも
ギリギリまで負担を掛けて
たった数パーセントの
確率に賭けるのか
ゴールなんて少しも
見える気がしなかったけど
それでもこの先ずっと
後悔だけはしないように
今ここに最善を尽くすと決めた
大好きだった仕事も
身体に染み渡った習慣も
大好物だった食べ物も
目の前の娯楽も趣味も
ずっと大切に握りしめていたことも
一度すべてを手放す覚悟で
今の自分に出来ることは
妥協せずとことんやり尽くそうと
徹底的に自分を見つめ直した
過去には戻れないけれど
今の自分が一番若いのだから
ヨガの修習と離欲の教えは
こんな時も私を支えてくれた
結果に執着せず
今この瞬間の
行動のみに没入すること
状況が良くても悪くても
ありのままを受け止めること
一喜一憂せず淡々と続けること
そのプロセスを大切にすること
結果に関わらず
どんな経験も尊く
いつかは輝きに
変わることを信じて
あれから8ヶ月
いつの間にか大好きになっていた
あの場所に通う33回目の最後の日
人間性も能力も素晴らしい
心から信頼し尊敬する
大好きな3人の先生たち
どの先生に当たっても
いつも楽しみで安心だった
昨日は穏やかでおおらかで
何でも話しやすいY先生だった
最後の時間
大丈夫ですね
卒業おめでとうございます
そう言って立ち上がり
目の前でアルコール消毒した両手を
スッと差し出してくれた
何度もお世話になった
その大きな優しい両手に
私もそっと両手を重ね
ギュッと握手をしてもらう
ゴッドハンドから伝わる
温もりと力強さと愛情を
この先たとえ
どんな結果になったとしても
私は一生忘れません
その建物を出る前
最後にそっとスタッフさんが
声を掛けてくださって
人目につかない部屋の片隅へ
3人のスタッフさんが
とびきりの静かな笑顔と
小さな拍手で迎えてくれて
花束を手渡してくださいました
人前では泣かない私も
さすがにちょっぴり
涙腺が弛みそうになりました
お世話になりました
ありがとうございました
そう深々とお辞儀して
スタッフさんに見送られ
フロアを後にしました
少し後ろ髪を引かれながら
非常階段から外に出たら
春の夜風が気持ちよくて
そういえばちょうど
卒業シーズンなんだなって
正直卒業なんて私には
無縁だと思ってた
辛かったことも
苦しかったことも
悲しかったことも
たくさんあって
嘆くことも出来たけど
自分だけじゃなくて
周りに意識を向けてみると
この場所も先生たちも
スタッフさんたちも
この世界もみんな
優しくてあたたかくて
感謝でいっぱいに溢れてた
かけがえのない経験を
させてもらえることが
ほんの僅かな可能性に
挑戦させてもらえることが
すごく有り難くて幸せだった
たくさんの人たちが
力を尽くして
支えてくださったおかげで
こうして卒業の日を
迎えることが出来ました
この先どうなるかなんて
まだまだ全然分からなくて
毎日が不安だらけで
時どき恐くてたまらなくて
なるべく先のことを
考えないようにしていたけれど
今日からはもう先に
進まなくてはなりません
どんな結果になっても
運命を受け止める覚悟で
だけどこの小さな輝きを
全力で信じて守っていきたいです
個人的にもまだ
事情をお伝えすることは
控えているので
もうしばらくそっと
見守って頂けたら幸いです
昨日は大事な予定が3つあって
明日もまた体力を使う日なので
今日は静かに身体を
休ませたいなと思います
明日はブログお休みします
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