つづき~
とりあえず唇に刺さっている前歯を取ったのだが、なんだかまだ破片が唇内に残っている
様子・・・。
洗わなきゃ・・・。
水道で、流水の下で切れた唇を洗う。
何度も洗っては鏡で見て破片がもうないのを確認してから、さて、どうしたものかと考えた。
こんなことでまだ日本に帰りたくないな~
まだ旅つづけたいな~
と性懲りもなく思う前歯のない私。
とりあえず一番近い大都市チェンナイに行くことにし、次に出る電車の切符を買う。
チェンナイまで7時間・・・。
ギリギリだったので指定席はもうなかった為、普通席の切符。
今までずっと指定席で旅してきたので、普通切符は初めてだった。
インドの長距離列車には女性専用車両がある。
一般的に女性、特に外国人女性一人の場合、普通の男の人ばかりの普通車両には
乗らないほうがいい、と言われている。
半端なく混んでるし、ジロジロ見られたり、うるさく話しかけられたり、セクハラみたいな嫌な
こともあるし、大体指定席だって私たちにしてみればそんなに値段が高いわけではないのだ。
だから男性だって大抵の外国人旅行者は普通切符で旅はしないと思う。
電車が来て、女性専用車両に乗り込む。
その混み方は半端じゃなかった。
座席は当然満席。それ以外はみんな床に座っているのだが、あまりに人がいるため
床がほとんど見えない。
かろうじて私が乗り込んだのは、よりによってトイレのすぐ横…。
しかも床がトイレの水でぬれてる…。
電車が発車しやっとどこかに着けるメドがつき安心したのと、でも7時間もかかるのと、
ジロジロ見られるのと、トイレがくさいのと、床が汚いのと、よりによってこんな時に彼氏と
別行動なこととか、飛び降りた自分の浅はかさとか、唇が腫れて痛むこととか、
もうそういうことが全部ダダダーーーっと押し寄せてきて、涙があふれた。
それを見た周りのインド人の女性は優しかった。
今までは何も言わずに私のことをジロジロ見ていたのだが、私が泣き出すと
つたない英語で「どうしたの?」って聞いてくれたり、私の肩をなでてくれたりしたのだった。
その優しさに私はまたしてもますます目頭熱くなり、涙してしまったのでした。
ごめん、また続く~