この人とは
もう離れた方がいい
と決めてしまうと、
気持ちがスッキリする。

悩んでいるより
そう決めたほうが
前を向いていける気がする。

それなのに
いざ離れようと決心したあとで、
急に相手の良いところが
見えてきたりするものだ。

私は夫との結婚生活で、
今まで1度も料理の味に
文句を言われたことがない。

夫が文句を言わないのは、
私の料理がおいしいからではない。

昨日もお昼ごはんに
ピラフをつくったのだけど、
見事に失敗した。

食事が終わり、
洗い物をしてくれている夫に向かって
「味つけ失敗だったね、ごめんね。」
と謝った。

そしたら夫は
「次作るときに
 活かしてくれたらいいから」
と言ってくれた。

作った本人が食べても、
明らかにおいしくなかったピラフ。

夫にとってお世辞にも
「そんなことなかったよ。
 おいしかったよ」
とは言えない味つけだったと思う。

それでも、
夫は文句を言わなかった。

こうしろよとか
ああしろよとか、
注文をつけることもなく。

ただ、
「次に活かしてくれたらいいから」
とだけ言われた。

料理が不得意な私にとって、
こういう夫はありがたい。

夫に対して、
ここがいやだ
ここが許せないと思うところは、
いっぱいあるけれど。

私は、
夫のこういうところが
好きだったんだと思い出せた。