狭いエレベーターで
あまり親しくない他人と
同じ空間を共有することを
苦痛に感じる。
昔の職場のことを
思い出した。
ビルの5階に自分の会社があって、
小さなそのビルの
狭いエレベーター内は、
大人が5人くらい乗ったら
とても息苦しい感じだった。
ある日の朝、
同じ会社の先輩とエレベーターで
一緒になった。
「おはようございます」
の挨拶のあとは、
何も話さず、何十秒間かの
短い時間を沈黙のまま過ごした。
ようやく5階で止まったとき、
私はドアの横の「開」ボタンを
押して、先輩が降りるのを
待っていた。
けれども、先輩はなかなか
降りない。
「開」ボタンを押したまま
先輩の方に身体を向けたら、
「はよ降りてください!」
と言われた。
「えっ?私、怒られたの??」
よく意味が分からないまま
「すみません」
と言って、エレベーターを
先に降りた。
そのあとは、
「なんで???」
という気持ちでいっぱいだった。
ドア付近の人が「開」を押して
待っているのは普通のことだと
思っていた。
先輩が先に降りてくれるものだと
思っていた。
そのときの
「はよ降りてください!」
の言葉は、予想外すぎて。。
怖かった (>_<)
その後、私はそのビルの
エレベーターを使うことは
やめて、5階まで階段で
登り降りするようになった。
もう同じ恐怖は味わいたくない。
階段を使うようになったら、
エレベーターの中で感じていた
緊張感から解放されて、
気持ちが楽になった。
同じ職場の人は、5階まで
階段で登り降りする私を
不思議がるようになった。
「なんで階段?」
とよく訊かれた。
「えっ、ちょっと健康のために」
と答えていたけど。
「ほんとは違うんです(>_<)」
と心の中では叫んでいた。
いま考えれば、
それをきっかけに
階段を使うようになって
気は楽になった。
ついでに、少しは
「健康のため」にもなった 笑
その会社は、体調不良を理由に
1年も経たないうちに辞めて
しまったけど。
いま考えると、その先輩は
人が自分のために
待ってくれることが
嫌だったのだろう。。
2人しか乗っていない
エレベーターで、
わざわざ「開」を押して
待ってもらうことが
苦痛だったのかもしれない。
人が何に苦痛を感じるかは、
その人でないとわからない。