今日、総裁選で安倍首相が3選して勝った。首相は憲法9条の1項(戦争放棄)と2項(戦力不保持)を残したまま、自衛隊の存在を明記する案を提唱している。これに対し総裁選では、石破茂・元幹事長が2項を削除し、自衛隊を「戦力」と位置づけるべきだと主張していた。危険であると私は判断する。

 その上でさらに、安倍首相は改憲を急ぐとも表明している。首相は「国民主権、基本的人権、平和主義の基本理念は今後も変わらない」とも言うが、しかし、9条への自衛隊明記は戦争放棄や戦力不保持など平和主義の根幹に影響しかねない。緊急事態条項に私権制限を盛り込めば、基本的人権の侵害につながる懸念もある。

 自民党の改憲草案のうち、これに相当する部分は次のように書いている。第十一条は「国民は、全ての基本的人権を享有する。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である。」とあり、第十二条は「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない。」とあり、第十三条は「全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。」と書いてある。

 文言が多少変わっただけで、書いている内容な同じではないか、と思われるかもしれないが、ところがよく読むとそうではない。まず、最も大きな問題を孕んでいるのが「公益及び公の秩序」という言葉である。これは現行憲法の「公共の福祉」に代る言葉であるが、内包する意味は全く違う。「公共の福祉」でイメージされているのが平等な個人同士の権利の衝突とその調整という事態であるのに対して、ここにいう「公益及び公の秩序」云々という表現は、「国や社会の利益や秩序」が個人の人権よりも大事だという考えに立っている。こういう考え方は「一元的外在制約説」と呼ばれ、大日本帝国憲法における「法律の留保付の人権保障」と変わらないものである。つまり自民党改憲草案は、こと基本的人権に関しては、明治憲法の昔に引き戻したいと考えている、といえる。

 今日はここまでにしよう・・なんとしても安倍政権の退陣を私たちは求めなければならない。

 まず、沖縄県知事選に玉城デニー氏に勝っていただくことも重要だと私は考える。

 

 

 

2018/9/20

弓場清孝