アンソニー&ステアの雑談から始まります


「あっ来た来た、アンソニー、キャンディ達が来たよ。」


ステアがつぶやく。


「よし、来たな。」


アンソニーが気合いを入れる様な感じで下を見ている。

キャンディ、テリィ、アルバートさんアーチー、アニーでアンソニーとステアのお墓参りに来た。


「珍しい、テリィが来てるよ。」


ステアが不思議そうにアンソニーに話しかける。


「僕がテリィに来るように計らったんだ。今までは舞台や稽古が入って来れなかったけどあれは僕がそうさせてたから。キャンディと会えるのにアイツが邪魔だからさ。でも今年は決着をつけたいと思ってね。」


「決着か…」


ステアが遠くを見つめて、


「僕もいつかはそんな日が来るのかな。パティがここに男を連れてきて僕に紹介する日が、嫌だな」


キャンディ達は大きな花束をお墓に飾っていた。長い祈りをしている。

テリィがアンソニーのお墓を見つめて心のなかで話しかける。


「アンソニー、キャンディと結婚したんだ。君はどう思ってるんだ?認めてくれるかい?絶対に幸せにするから安心してくれ。」


と語りかけた。



その日の夜はシカゴのアードレー本宅でシェフとコックに来てもらい、豪華ディナーを堪能した。

キャンディはアニーと同じ部屋にしてもらいガールズトークに夢中でテリィはアルバートさんとアーチーと邸宅の中にあるラウンジで呑みまくったあと眠りについた。

その夜テリィは不思議な夢を見る。


なぜか十代に戻って聖ポール学院にいる。そこに金髪で青い瞳をした少年とどういうわけか一騎討ちのケンカをしている。その少年は、なかなか強くて勝負が決まらない。


「そんなんで僕からキャンディを奪えると思っているのか‼️」


「キャンディ?貴様キャンディとはどういう関係だ?」


聞いても返事はなかった。

テリィはケンカには強いと自負しているがだんだん体力に限界がきたのもあって、左頬にパンチが入ったのと同時に少年の左頬にも入りふたりとも転倒した。

ふたりはそのまま寝そべってハァハァ息が荒れている。


「君なかなかやるね。」


少年が話しかけてきた。


「そっちこそ。」


ふたりは見つめ合いワハハと笑った。

その少年は急に真剣な顔になり、


「キャンディを頼むよ。」


テリィはびっくりして、


「いや、まだ勝負が決まってないから、明日仕切り直そうぜ。」


というと少年は、

「ダメなんだ。僕はもう行かなきゃ行けないんだ」


「は?何言ってんだ?どうして?」


「僕はここに居続けることはできないんだ。だからキャンディをよろしく。泣かせたら許さないからな。」


「…わかったよ。絶対幸せにする。」


ふたりは握手をした。

するとどこからか、キャンディの呼ぶ声が聞こえて目が覚めた。 


「おはようテリィ。朝食ができたわよ。朝食が終わったらアニーとショッピングにいってくるわね。」


「わかった。気をつけて行っておいで。」


朝食が終わるとジョルジュの運転する車でアニーと出掛けて行った。

アーチーは急な仕事が入りすでに屋敷には居なかった。


「テリィ、僕の専用のサンルームへ来ないか?珍しい紅茶を手に入れたんだ。」


とアルバートさんから誘われた。


「良いですね❗是非。」


テリィはサンルームへ入ってきた。とても広くて立派な椅子がある。

ふたりはテーブルのある席に座り紅茶を飲んだ。

テリィはその部屋にいろんな肖像画を見つけた。


「これらはアードレー家の方達ですか?」


「そう、こっちは歴代の総長、こっちはアードレー家一族の人たち。ほら、ステアもここに。」


テリィはステアの隣の肖像画を見た瞬間びっくりする。なんと夢に出てきた少年がいるではないか。


いがらし先生のイラストお借りしました。



「アルバートさんこの少年は?」


「アンソニーだ。僕の甥でキャンディの初恋の人だ。君はまだ顔を見たことがなかったね。アンソニーがどうかしたの?」


「あっ、いえ。この少年がアンソニー…」


『もし、アンソニーが生きていたら、聖ポール学院で出会って俺達がライバルになっていたらキャンディはどちらを選んだのだろうか、やっぱりアンソニーなんだろうか』


テリィは帰りの船そう考えていた。



約一年後。アンソニーの命日が来ようとしていた。キャンディは墓参りをしたかったがその日はテリィは舞台初日だったために言えずにいた。

それを察知したテリィは、

「キャンディ、今回はウェールズで公演で舞台が始まると帰ってこれないからアメリカに行っておいで。アンソニーの墓参りにも行きたいだろう」


「えっ行っていいの?」


「ああ、ただしちゃんとここに帰ってきてくれよ。」


「当たり前じゃないの、変なテリィね」


キャンディは笑っていた。

もしアメリカに行ってアンソニーのいるアメリカにずっといたいと言われたらどうしようかと心配していたテリィだったが、“当たり前”その言葉に安心した。


テリィがウェールズに行く前にキャンディはテリィに見送られながらアメリカへ行った。テリィは夢で交わした握手の感覚をいつまでも覚えていた。


アンソニーはアメリカにいかせてくれたテリィに感謝していた。


ウェールズ公演も大好評、大評判で結婚しているにも関わらず女性から黄色い声援が凄かった。


「ねぇステア、テリィってあんなに女性には凄いモテるのにキャンディの事に関しては自信が無いんだね。面白いからいつまでも不安にさせとこうかな。あんなにキャンディに愛されててさ、妬けるなぁ。」


するとステアが言った。


「でも、もしアンソニーがここ(天空)にいなかったらキャンディはどうしただろうね。」


「それは僕もわからないし今となっては考えたくないね。テリィの方を好きになったの。アンソニーごめんなさいなんて言われたら生きていけないよ。」


「それはそうだな。」


ふたりは笑って下の世界を見守っていた。


終


最後までお読みいただきありがとうございます。アンソニーVSテリィは絶対まともに勝負してもどっちかには無理だと思ったのでこのような形で物語を考えました。賛否両論あるとは思いますが(アンソニー派の方申し訳ありません🙇‍♀️)私の勝手な妄想ですのでご理解いただけると幸いです。ステアには友情出演してもらいました🤭