盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
盛岡から車で1時間もあれば色々な温泉に行ける。
雫石町の鶯宿温泉、網張温泉、滝ノ上温泉など。
花巻市の花巻温泉や台温泉も。
少し時間をかければ、志戸平などの花巻南温泉峡にも。
ドライブがてら行ってみようと思った。
それに花巻には古くからの友人も多く、
都合が合えば顔を見れる。
花巻に入ってある友人に連絡すると、空いていた。
早速、拾って助手席に乗せ、温泉に向かった。
昔々鉛温泉に向かって電車が走っていた。
地元の人は馬面電車などと呼んでいた。
車幅が狭く、座ると向かいの人と膝がぶつかる。
家の軒下を走る様な場所もあった。
何度か乗った記憶がある昭和の話だ。
昔話で盛り上がる。
ところで。花巻南温泉峡とは、豊沢川沿いの峡谷にあるので「郷」ではなく、
「狭」を使う様だ
志戸平温泉を過ぎ、大沢温泉に着いた。
直ぐ近くにバックシュトゥーベというドイツ料理の店がある。
もう5時で閉まっているが、
一緒の人は知らないと言うので寄ってみた。
するとオーナー夫妻が店を閉め車に乗るところだった。
ポールさんと握手で挨拶。
チーズケーキは直ぐ先の山の神温泉ホテル優香苑に置いてあると言う。
ラウンジでご飯も食べられるとも話してくれた。
ふと、ある店を聞いてみた。
この辺りに洋服や雑貨の店があると風の便りで知ったが、
聞き覚えがあるかを聞いた。
すると、そのkuneでイベントがあり、今日行って来たと話す。
奥さんが丁寧に場所を教えてくれた。
6時ぐらいまでは開いているそうだ。
実は、とても興味があった店だ。
<2024年の記事から>
Deborah's Theme - Once Upon a Time in America -
Ennio Morricone - Eunice Cangianiello violin
出かけて久し振りの人と会ったり、
色々な事を教えてもらったりすると、活き活きしてくる。
お別れしてkuneへ行ってみることにした。
豊沢川を遡る。
年に1度は入りに来る鉛温泉「藤三旅館」。
その辺りから車1台がやっとの橋を渡る。
幾つか目印を教えてもらっていた。
迷わずに到着。
この素敵な看板を見ても本当にここにあるのだろうか、
と思ってしまう。
kuneとは食う寝るから来ているのかな。
鬱蒼とした屋敷林に囲まれ、辛うじて古民家が見えた。
庭やあの古い小屋でイベントをしたのだろう。
あっ!
サンデーモーニングマーケット
8/23(日)10:00 ~ 15:00
「岩手の食の作り手と繋がる朝市」がkuneの庭と小屋にて開催。
盛岡の紺屋町のカフェでチラシを見た。
そうか、ここだったのかと一人で納得。
きょとんとしている友達。
暮らして来た人の歴史が刻まれた古民家をそのまま生かしている様だ。
軒先でうろうろしていると、店の方が引戸を開けて招いてくれた。
中は別世界なのだが、
古民家の太い柱、梁や土壁と不思議な調和がとれている。
並ぶ衣服や小物もここにあって違和感がない。
昔からここがそうであった、そんな気になってしまう。
どれも手触りがよく、手に持つと軽い。
間違いなく肌触りがよいだろう。
店には3人がいたが、
話していても有機的な微笑みが心地よい。
いつか着てみたいと、思った。
私にしては珍しいことだ。
機織機が置いてある。
見ていると、オーナーの奥さんが教えてくれた。
オーナーが古くなった布を紡ぐ裂き織りやホームスパンに心を惹かれ、
自分のブランドなどで余った布を生かしたいと挑戦しているそうだ。
そこへオーナーがやって来てまだまだですと言いながら、
花巻の茶寮かだんの一ノ倉さんのことを話す。
お母さんが織物の名人らしい。
その話は初耳だった。
思わず、茶寮かだんの本を制作した縁があると話した。
共通の知人が私達の距離を近づける。
「民藝」という言葉が浮かんだ。
農家などの人が暮らしのために作る飾らない実用の世界。
古民家の中に並ぶ数々の物が、
使い込んで美しくなることを待っている。
世界の各地で育まれた衣服などの一つひとつが、
ひっそりとだが、生まれた土地の息吹を感じさせる。
そんな気がした。
気がつけば、時間も経っている。
一緒の人は、靴下を買い冬を暖かく過ごせるとニコニコ。
また来ることを告げて「kune クウネ(食寝)」を後にした。
辺りは暗くなっていた。
古民家から僅かに漏れる灯りは、オーナー家族の暮らしの証に見えた。
そろそろ腹ペコだ。
山の神温泉「優香苑」に向かった。
バックシュトゥーベの奥さんが話していたラウンジへ。
一応、時間帯もあると思い電話で確認をしておいた。
宮大工が建てたというこの豪華なラウンジで、
いきなり入ってご飯が食べられるのだろうか。
コーヒーラウンジ水芭蕉。
宿泊客は夕飯の時間だろう。
水芭蕉は空いていた。
まず、バックシュトゥーべのチーズケーキを買った。
スタッフによると人気らしい。
メニューにはカレーやパンケーキなどがあった。
一緒の人はカレー。
カレーが食べたいと想う時にピッタリの味で美味しい。
と言うなり黙々と食べ出した。
私は海老のチャーハン。
しっかりと味つけされているが、あっさりとして食べやすい。
チャーハンもこんな感じの物が恋しくなる時がある。
美味しい。
あっという間に完食。
豪華なラウンジで食べたが、
とてもリーズナブルなので2人で驚いた。
これなら気軽に来れると思ったが、あまり知られていないだろう。
何よりスタッフも丁寧で心地よかった。
この温泉の始まりから、
経営が変わり、今は全国展開しているフレンドステージだそうだが、
行き届いた接客だと感心した。
夕飯も食べ、優香苑の敷地内にある日帰りの湯「なごみの湯」へ。
ゆっくり入り、帰途に着いた。
翌朝、カメラを取り出し撮ってきた写真を見た。
よく出かける花巻で、バックシュトゥーベの夫妻と会い、
新しい世界を見る機会をもらい、初めて入った優香苑でご飯。
遠くへ出かけなくても素敵な小旅がある。
買ってきたチーズケーキを食べながら、
「kune クウネ(食寝)」をググってみた。
すると、オーナーは菊地さん。
釜石市の出身で、2021年に東京から花巻に移住。
大阪で若くして事業を展開。
(株)VISIONOFFASHION代表取締役。
京都の河原町、東京の表参道でモードブランドのセレクトショップを経営。
2021年から家族で花巻に移住し、
2023年に古民家を改装し「KUNE」をオープン。
何でも名古屋にも出店したとか。
オーナーへ夫妻は何店舗も構える凄い方という印象はなく、驚いた。
とても自然に話しかけてくれた。
若い頃、山里で家族と暮らすという発想はなかったなぁ~
美味しいチーズケーキを食べながら、
バックシュトゥーベのポールさんと奥さんに導かれた人との出会い。
ちょっとしたドライブが美味しいものと人で豊かになった。





































