盛岡食いしん爺日記
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一度観て山々や森、獣達の見方が変わってしまう。
潟上市小玉醸造内のギャラリーブルーホールでみた永沢碧衣展。
個展の題は「記憶の堆積」。
10月31日まで開催している。
永沢碧衣という画家は素晴らしい。
そして入場料300円で開催する小玉醸造。
ギャラリーブルーホールは地域の文化芸術の発信拠点だ。
芸術文化に造詣の深い会社なのだろう。
ショップが受付なのだが、
ブルーホールへ案内してくれるスタッフ。
すれ違う会社の人達。
有機的な笑顔で自然に対応してくれる。
Morricone: Deborah's Theme (From "Once Upon A Time In America")
永沢碧衣さんの作品のどれもに心惹かれた。
ひと言で言い表せない感動だ。
私の写真で紹介しきれるはずもないし、
自分のボキャブラで説明も難しい。
芸術作品の写真は色味が実物通りに撮れない。
そこは、分かっていただきたい。
彼女の作品は、
一枚一枚いつまでも見ていられる。
そして近くに寄って初めて分かることも。
遠目では点に見えた物が森の中のマタギの姿であったり、
眼差しに涙の様に見える一滴があったり。
自らも狩猟免許をとり、
マタギに同行し山懐に分け入る。
森から人が生きるためにいただく獣達の命。
永沢碧衣さんは、自分が目の当たりにした世界を描く。
描くことで心に焼きつけられた記憶を整理する。
そんな事だと思う。
作品を見ていると、
保護、野生、環境、管理など言う言葉が虚ろに聞こえ出す。
ただ獣達の目の中から発する想いをひたすら見ている。
10月31日まで、何度もこの絵画の世界に浸りたい。
見た後は一気に盛岡へ。
秋田と岩手の県境近くまで来た。
帰り道は、遅いランチ。
ずっと変わらない佇まいは昭和そのもの。
昭和41年創業だ。
現在の国道46号線は、昭和51年に開通し、
多くのトンネルと橋梁で突き抜ける。
その前の国道は、昭和38年に開通。
標高890メートルの峠道をうねうねと九折の道だった。
仙岩峠の茶屋は、峠でテント一つで牛乳を売る店からの始まりだった。
しかし、冬季の物凄い積雪で道路は15年後には廃止。
11月から6月に至るまで通れなかったという。
そこで、現在の道路の整備が始まったらしい。
道が変わり仙岩峠の茶屋は、道路の整備と共にだいぶ下に下りてきた。
それでも標高は500メートル近いと思う。
旧道は車は通行止めだが、古道を歩く人達がいるらしい。
ここは2代目の社長さんが亡くなり、一時途絶えそうになった。
しかし先代一家に世話になった方々が2017年に復活した。
眼下に川が流れ、秋田新幹線こまちが走るのが見える。
時刻表があり、時間になるとみんなスマホを持つ。
夏も国道46号線「仙岩峠の茶屋」の名物、
甘口のつゆが芯まで染みたおでんと中華そば。
一度食べると、どちらもやみつきになる。
中華そばも昔懐かしい味。
細麺でチャーシューも美味しい。
刻んだネギがたっぷり。
レンゲでネギを掬いながらスープを飲む。
それぞれの思い出が潜む仙岩峠の茶屋。
再開した時は、すぐに訪れた。
ありがたいと思った。
食べ終わって向かい側の山並みを見た。
獣達が潜み暮らしていると想えてしまう。
どこかに熊や鹿、猪の顔が潜んでいる気がしてならない。

























