盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます。音量に注意してください。>

 

 

 

目的地は秋田県潟上市にある「小玉醸造」の「ギャラリーブルーホール」。

ナビによれば直行すると、2時間半ぐらいで着く。

盛岡から国道46号線を西へ。

奥羽山脈へは長短のトンネルを抜け、幾つもの橋を渡る。

昭和の後半は、立派に整備されたと思ったが、

今は、あちちこちでよく工事中だ。

こんな所からも半世紀の時間が過ぎたと実感する。

奥羽山脈を越えると田沢湖町、続いて角館。

角館は街を迂回して自動車道の様に整備された道がある。

時間は12時を過ぎたばかり。

ランチは、安藤醸造北浦本店。

ここに行くには、新しい道路ではなく旧道沿いにある。

 

 

 

 

ショップの奥に土鍋屋。

初めての店だ。

 

 

 

 

 

Bill Evans - You Must Believe In Spring (Official Audio)

 

 

 

広々として落ち着いた店内。

比内鶏の親子丼を注文。

 

 

あっさりとした味付けで、

玉子と鶏肉の味が引き立つ。

美味しい。

 

 

 

 

安藤醸造と言えば、私は金糸瓜の漬物。

箸で割るとすぐ糸状にほぐれ、食感もよい。

美味しい。

帰りに買って行こう。

創業嘉永6年の味噌、醤油や漬物などの老舗。

1853年だから、ペリーがアメリカ艦隊を率いて来た年だ。

あの激動の頃の創業だ。

角館の街中にある本店は、

歴史を感じる建物で蔵座敷も見ることが出来る。

 

 

 

 

塩ポン酢を薦められ、浸して食べてみた。

餃子もあっさりして軽い感じ。

 

 

ちまきがあり、

テイクアウトにしようかと思ったが、

食べてしまった。

 

 

前にちまきをいつどこで食べたか思い出せない。

でもとても懐かしい。

 

 

ランチの後は、国道46号を西へ。

途中「協和インター」から秋田自動車道へ。

北方向へ。

昭和男鹿インターチェンジで下りる。

そこから潟上市は近かった。

ナビの案内通りに走る。

 

ヤマキウ秋田味噌、清酒大平山の小玉醸造株式会社に到着。

明治12年創業で味噌、醤油、酒の蔵元。

ヤマキウ秋田味噌は秋田県内一番の生産量を誇る。

この会社が運営している「ギャラリーブルーホール」。

しかし秋田は角館の安藤醸造といい、ここといい歴史のある醸造所がある。

まだ知らない秋田の文化は侮れない。

 

 

広い敷地内には長い歴史を刻んできた煉瓦造りや木造の建物が並ぶ。

 

 

 

 

今にも黒い半纏を着た人が出てきそうだ。

 

 

 

 

 

小玉醸造の蔵ショップ「KooLab(クラブ)」。

ここがブルーホールの受付。
商品の売り場になっていてリニューアルしたばかりらしい。

 

 

 

 

チケットはなんと300円。

パンフ付きで500円。

受付で永井さんの絵画作品集を買った。

作品集にしても1800円ほどで、安すぎると思った。

 

 

 

大正時代に建てられた煉瓦造りの酒蔵を

リノベーションしたギャラリー「ブルーホール」。

文化などの発信の地として2009年秋にオープン。

中は秋田杉で造られている。

 

ここで2026年5月9日~10月31日まで、

「永沢碧衣展 記憶の堆積」が開催。

日曜、祝日は休館日だが、臨時に休むこともあるようだ。

要確認。

 

 

<永沢碧衣さんのインスタ>

 

このロケーションの中を係の人が案内してくれた。

わくわくが止まらない。

 

 

 

 

エントランスにはピアノ。

「未来へ繋ぐピアノ」と言う名前で、使用されなくなったピアノを再生。

潟上市内の6箇所の公共施設等にフリーピアノとして設置されている。

街角ピアノってやつだ。

文化薫る秋田の様だ。

 


 

 

 

 

 

 

蔵の扉に障子の引戸。

 

 

 

 

開けた途端、言葉を失った。

足どりがゆっくりになる。

いよいよ永沢碧衣の世界が始まる。

入口の注意書きには、普段は撮影禁止だが、

永沢碧衣さんは商業利用以外は許可していた。

 

 

 

 

秋田杉の酒蔵の空気が永沢碧衣さんの世界が同化している。

重い世界だが押しつけがましさは全く感じない。

時間が止まる中で、そんな事を思った。

 

秋田に生まれ育ち、幼いころから山や川で過ごした記憶。

自然、生命を感じ生物画から、

マタギと一緒に山に入り、

ついには狩猟免許までとった。

狩猟に同行し、マタギの流儀の中で解体にも加わった。

その彼女が感じた山と獣たちを一体化して描いている。

眼などに使うプルシアンブルーは、本来は獣たちの内臓や血から作る。

自身が使うプルシアンブルーをも自らの手で。

 

永沢碧衣さんは言う。⁡

描かれる存在も、素材となった生命も、私自身も同じ循環の中にあること。

私たちと彼らが同じ時間や空間で共に生きていたという痕跡や熱を、未来へ手渡すように願いながら描き続けています。

 

物言わぬ作品群は、彼女の今までの「記憶の堆積」。

生きてきた軌跡が描かれている。

 

 

 

 

 

 

単に自然と人も含めた生き物の融合と言う言葉だけでは

言い尽くせない世界を見てしまった。

そういう私の貧弱なボキャブラでは、もうこれ以上説明できない。

今まで出会った絵画とは、何かが違う。

あっという間に1時間が過ぎていた。

 

小玉醸造の蔵ショップ「KooLab(クラブ)」へ戻り。

ゆっくり、じっくり見させていただいたとスタッフに礼を言った。

シヨップで熟成秋田味噌を買った。

「キャベツと豚肉をこの味噌で炒めると美味しいですよ」

そう言うスタッフに、

「なるほど、回鍋肉ですね」と返した。

醸造所内で数人の方に会ったが、

皆さん「ありがとうございます。」と声をかけてくれる。

帰ったら必ず自分で回鍋肉を作ってみよう。

果てしなく濃い茶色の味噌は絶対に合うと思った。

永沢碧衣さんの作品は、これからどう熟成していくのだろう。

 

 

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