11年前の3月11日。
その日、母は入院していて、私は友人に手伝って貰ってベッドを搬入していた。
手を休めた時に見えた空が薄暗くなっていたのを覚えている。
電柱が左右に大きく揺れてるのを見ても理解出来ずに居た。
初めて聞く地鳴りが、地鳴りだと理解出来ぬまま、波打つ地面に身体が倒され動けなかった。
ゴンちゃん
チビオ![]()
ウチの中に居る2人を確認出来た時、また揺れ始めた。
テレビを押さえつけながら左腕にゴンちゃんを引き寄せたけどチビオは何処かに隠れてしまったな。
チビオ、あの日のこと覚えてる?
多くの人たち、多くの動物たちが亡くなった日。
あの日、チビちゃんという犬が、血相を変えて走る飼い主さんに抱きかかえられて二階建ての体育館まで辿り着いた。
チビちゃんと目を合わせた飼い主さんは安堵したという。
二階へ避難しようとする飼い主さんに、誘導していた人から、ペットは上に上がらせないようにと言われ、それが何を意味するのか一瞬で悟り手が震えたそうです。
無理やり自分を説得させながら、チビちゃんへの心配と津波の恐怖に涙が溢れ出たという。
津波がここまで来ないように祈りながら、断腸の思いでチビちゃんのリードを一階の柱に縛った。
二階の飼い主さんを見上げるチビちゃん。
不安で怖かったでしょう。
「置いていかないで!」って鳴いてたよね。
「連れてって!1人にしないで!」って鳴いてたよね。
人間よりも遥かに崇高な生き物だもの。
自分の命を察知したのかもしれない。
もしかしたら、「これまでありがとう。大好き。」って鳴いてたのかな。
「さようなら。」は言えたのかな。
そのすぐあと…あの津波が押し寄せ、チビちゃんを見下ろす飼い主さんの目の前で、悲鳴をあげ、もがきながらチビちゃんは息絶えたそうです。
チビちゃんと飼い主さんの話は想像を絶しました。
命に順番なんて無いはずなのにね。
あらゆる動物は末端に値されてしまう。
どうにも出来なかったであろう状況に、どうにもならない思いが込み上げる。
3月11日
犠牲となった沢山の、あらゆる命の痛みと苦しみが、安らかに、穏やかであるように祈った日。





の誘惑に、我慢出来ずに即空っぽに。

