地元の駅に着くと
母が改札まで迎えに来てくれた。
あれ?ひとりじゃない!!
おかえり、お隣の佐藤さん。
久しぶりでしょ。
お孫さんが来るので迎えにいらしたんだって。
と紹介される。
泣き腫らした顔、
あんまり見られたくないのに…
なかなか空気が読めない、さすが私の母だ。
佐藤さんに挨拶をしていると
お孫さん達がやってきた。
あ、同じ電車で賑やかだった
ベビーカーの親子だ。
軽く挨拶をする。
向こうにも電車でずっと泣いてた人だ
と認識されていたら気まずい。
車で待っていた父には
この前帰ったばかりなのに
もう追い出されたのか!
と明るく嫌味を言われる。
父なりに心配してくれているのだろうが
やっぱり傷つく。
さらに
ウマズメだから捨てられたんだろう
とも言われた。
ウマズメ???どう言う事??と
初めはピンと来なかったが母が
お父さん、それは酷すぎるでしょ!
Millyちゃん、気にしなくていいからね。
お父さん、最近戦国時代の本を読んでるから
頭の中、戦国時代なのよ。
とフォローしてくれて、
やっと意味が理解できた。
子どもを産めない女と言いたいのだ。
本当に酷い事を言う人だ、父は。
私の一番辛いところを突いてくる。
40直前で結婚した当初は
子どもは難しいと思いつつ諦めていなかった。
両親もきっと孫を楽しみにしていたと思う。
それなのに努力することも許されず、
子作りを否定され、
5年の年月は私を石女(ウマズメ)に…
これが離縁を求める理由だったとしたら
時代錯誤すぎだろ、
お前はどこぞの殿様か!!
いくらなんでも
そんな事はないと信じたいが
父よりも夫に腹が立ってきた。
また戻ってきてしまった実家。
このままここに居着くことになるのだろうか。
電車の中ではメソメソしていた私だか
家族の前だと不思議と涙は出ない。
心配かけたくない。なんて思っても
今更無理な話しなんだろうけれど。
幸い姉が離婚前から何度も別居で
実家に戻っていたため
両親は娘の出戻りに免疫がある。
簡単に夫との事について話す。
夫が自分のせいで適応障害になったこと。
それで離婚したいと言われた事。
私はまだ諦められない事。
年末に一度話をして1年後には最終的に
どうするか結論を出す事。
涙を堪えながら話す。
話終わるとすごく疲れていて床についた。
今回はちゃんとパシーマを持ってきたから
寝心地がいい。
ガーゼケットや枕も持ってきたかったが
さすがに荷物になるので諦めた。
畳んで押し入れの中に置いてきた。
そういえば、夫は私が独身時代に使っていた
タオルケットを使って寝ている。
もう15年は使ったくたくたのタオルケット。
Millyちゃんの匂いが染み付いてて好き
と言っていたけど、今はどういう気分で
使っているのだろうか?
同じく私が独身の時から15年近く
使っているタオルも夫のお気に入り。
柴犬に肌触りが似ていてシバと呼んでいた。
別居中も使っているみたいだったし
仕事していると洗濯も頻繁に出来ないだろうからタオルも枚数が必要だろうと、こちらも置いてきた。
どちらも私のお気に入りだったのに…
捨てられていたら嫌だな。
やっぱりガーゼケットが恋しい。
憧れの松並木を買ってしまいたい。
猫柄のガーゼケットも可愛いな。