少し前に読了。
短編連作。
最初の物語の主人公・葉月みずほがハワイで購入したルイ・ヴィトンの長財布が売られたり、盗まれたり、落とし物になったりして、持ち主がどんどん変わっていく。
その持ち主が主人公となる短編6話で構成。
財布は踊る (著)原田ひ香
第1話で、主人公・葉月みずほがハワイに行くために涙ぐましい努力をして貯金する。
本書には
「爪に火を点す」ほとではないが、無駄は一つもせずに五十六万まで貯めてきた。
とあった。(太字部分は本書からの引用)
いやいや、読んでいて「爪に火を点す」ってこんなことを言うのでは?と思う程の節約である。安い食材を求め知恵を働かせて美味しそうな食事を作る、洋服は新品でなくフリマアプリで購入、着なくなった服はフリマアプリで売る、無駄は一切しない…。
葉月みずほには10か月の息子がおり、専業主婦である。
夫の月給は手取り30万前後でボーナスを入れれば年収450万円以上だという。
結婚当初は社宅に住んでいたが、息子の妊娠とともに出て、管理費含む家賃10万8千円の練馬区の新築賃貸マンションに住んでいる。
「家賃は手取り収入の3分の1以内」というが、これは厳しいだろう。
思わず、そのまま社宅に住んでいれば良かったのに…と思わずにいられなかった。
そんな経済状態で毎月2万の貯金をしていたのだ!
そして、念願叶い、ハワイに旅行し、憧れのルイ・ヴィトンの長財布を購入。
しかし、それがきっかけで夫が使っているクレジットカードがリボルビング払いになっており、借金が228万円あることが判明。
夫は、毎月3万円をきっちり支払っているから問題ないと思っていたらしい…いや、どう考えてもそんな訳ないだろう。
臭いものには蓋をしていたというか、督促もないしこのまま毎月3万円を払っていけばどうにかなるのでは…と借金の総額や返済終了時期など具体的なことを考えるのをやめていたのでは?と私は思う。
そうして、葉月みずほのルイ・ヴィトンの長財布は借金返済のため、フリマアプリで売られ、次の持ち主に渡る。
この段階で、読むのが辛くなってきたのだが・・・・何とか続きを読んだ。
次の持ち主は情報商材の勧誘をしている水野文夫。
マルチ商法のようなことをやっている。
そして、その次は投資に「ハマった」サラリーマンの野田裕一郎で…悲惨な状況を読んでいるとますます辛くなってくるのだが、逆にどんどん読むスピードが増してきてあっという間で読み終えてしまった。
その次は、第1話の主人公・葉月みずほが愛読していたコラムの筆者「お財布アドバイザー」の善財夏実。
その次は、奨学金返済に苦しむ契約社員・平原麻衣子とカラオケボックス正社員・斉田彩の共同財布になる。
そして最後は…。
読後、色々と考えさせられた。
上手いもうけ話はない、先々の事を考えてお金を使わないといけない、お金を借りるときは慎重に…など「常識」とされていることって、実は難しいのではないか。
自分はちゃんと考えているのか?
消費者教育、大事だ。
*************************************
11月3日、文化の日に日光を訪れた。
東照宮から駅までの道には魅力的なお店がたくさんあった。
創業文化元年という老舗和菓子屋の「湯沢屋」で色々求めた。
「栗蒸し羊羹」
当日食べないのなら冷蔵庫に入れて、食べる直前に電子レンジで軽く温めてとアドバイスされた(紙にも書いてあった)。
ええっ!何だか、ゴロっゴロっと栗がのっかっている!
うむむ。蒸し羊羹部分より栗のほうが多いような。
翌日に、ほのかに温かい程度にして食べた。
栗の味が美味しい。小布施産の和栗を渋皮煮にして蒸し羊羹に。
渋皮煮というのがポイントだな。
栗そのものの味が何とも美味しい。
出来たてはもっと美味しかっただろうなあ、当日に食べるべきだったかも。
「四色酒饅」
パッケージも素敵。
同封されていた説明によると、世界遺産「日光の社寺」は「四神相応の地」という風水学的にとても良い場所にあるそうだ。
この四神とは、北方の山を武神、東方の川を青龍神、南方の水の溜まりを朱雀神、西方への道を白虎神としている。
この四神をモチーフした酒饅頭。
黒が黒糖、青が抹茶、赤が苺の「とちおとめ」を加えている。
これは美味しかった。
4種ともそれぞれ全く違った味わいがあり、大変満足した。
調べてみると、「湯沢屋」には、蔵をリノベーションした「鉢石カフェ」があるとのこと。
このカフェで酒饅頭も食べられるようだ。
作り立ての酒饅頭、きっと美味しいに違いない!
次に日光を訪れる際は綿密に計画を立てたい。






