昨年のちょうど今頃、「言葉の園のお菓子番 森に行く夢」を読んだ。

こちらはシリーズの第3弾だった。

既刊のものを読みたいとずっと思っていながら、第1弾の本書をようやく読んだのである。

 

言葉の園のお菓子番 見えない花  (著)ほしおさなえ

 

主人公の一葉が勤め先の書店が閉店となり、無職になる。

祖母の遺品の中から、連句の記録ノートを見つける。

 

そこには連句の記録とともに、1か月1回の連句の会に持って行くお菓子が書かれたメモと、一葉へのメッセージが挟まれていた。

 

それをきっかけに、一葉は祖母の参加していた連句会「ひとつばたご」に参加するようになる。

 

そして連句会のメンバーのつてで、書店勤務での経験を活かし「ポップライター」として、パン屋、園芸店、器屋さんなどのポップ広告を手掛けることになる。

 

一葉が「お菓子番」として連句会に持って行くお菓子は…。

 

3月 「長命寺桜もち」

 

4月 「向じま志満ん草餅」

 

5月 「言問団子」

 

6月 上野桜木の和菓子店「喜久月」の「あを梅」

 本書には「白味噌を煉りあげた白あんを、抹茶入りの求肥で包んだもので、形が梅の実に似ているからこの名前になったらしい」とある。一葉の祖母はこのお店の「ゆずもち」も好きだったよう。

 

7月 「麻布昇月堂」の「一枚流し麻布あんみつ羊かん」

 

8月 上野桜木の「桃林堂」の「和ゼリー」

 本書には「砂糖の衣をまとった小さな四角いお菓子で、ほのかに洋酒の風味が効いている」と書いてあったのでこれは「和ゼリー」のなかの「コンフィズリー」という商品だろう。「桃林堂」には何度か訪れているが、「小鯛焼」、「生水ようかん」など求めている。

 

 本書に登場するお菓子は、大変魅力的で、どちらのお店の何が登場するかも楽しみの一つ。

 

 そして、連句会の会場。

 会場は決まっておらず、主宰が住んでいる大田区の公共施設を使うという設定になっている。

 

 気になったのが、4月の連句の会場、都営浅草線「西馬込」駅下車の「池上梅園」。

 

「西馬込」といえば、大田区立郷土博物館である!

「川瀬巴水 -版画で旅する日本の風景-」展でプレ展示、前期展示、後期展示と訪れている。

 

 その郷土博物館の常設展示で大田区の歴史なども学んだつもありだったが、「池上梅園」というのがあったとは知らなかった…。

 

 大田区で梅園というと歌川広重の「名所江戸百景 蒲田の梅園」でも取り上げられている「蒲田の梅園」が思い浮かぶ。現在では「聖蹟蒲田梅屋敷公園」という名称で残っているが、規模も小さくなっているようだが、こちらの「池上梅園」はけっこう大規模。

 物語でも、連句メンバーが主人公・一葉に「もう季節が終わってしまいましたが、梅がきれいな庭園なんですよ」とメールで送っていた。

 梅の季節になったら訪れたい。

 

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「中津川のお菓子祭」で求めた「仁太郎」のお菓子である。

 

 

「深山 柿の雫」

 

 

これがびっくり。干し柿の中に栗きんとんが入っているのである。

干し柿と栗きんとん、合うのである!

 

「万華鏡」

 

 

パッケージに「栗と柿の万華鏡」と書いてあったとおり、栗きんとんの中に刻んだ干し柿が入っていて、それが葛で包まれている。干し柿の味はあまり目立たない感じ。

ふと、同じく栗きんとんを葛粉で作った生地で包まれている「菓匠 翁」を思い出した。こちらの販売は無かったなあ…。