読了。
本書の著者・森下典子氏の「日日是好日」を読んで、著者が長く茶道をされてことを知り、大変気になっていた。
そして、本書は、昨年「日日是好日」が映画化され、その公開に合わせて出版された「続編」のようだ。
好日日記 季節のように生きる (著)森下典子
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好日日記―季節のように生きる
1,620円
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本書は、二十四節気に合わせて、その時のお茶のお稽古の様子などが書かれている。
「啓蟄 (3月6日頃)」の章に、次のような文章があった。(太字は本書からの引用)
この季節、先生がよく出してくれた干菓子がある。板状の落雁で、目が覚めるような鮮やかな黄色だ。その黄色の板のあちこちに、点々と小さな白いものが見える。よく目を凝らすと、それは、お茶のあられで、小さなポップコーンのように爆ぜている。
「松江のお菓子で、『菜種の里』というのよ」
ん?この名前に聞き覚えがある。
ずいぶん前に家族がお土産で買ってきてくれた。
松江藩主であり、茶人でもある松平不昧公好み、とのこと。
不昧公の名は、茶道具の展覧会の解説パネルでよく見かける
これの右端が「菜種の里」である。
そして、本書には、著者のイラストも掲載されている。
「穀雨 (4月20日頃)」の章のイラストは、「春草花蒔絵 竹平棗」。
タンポポなど様々な草花が描かれており、大変楽しそうな棗である。
巻末に作者が「黒田正玄」とあった。
このほか、魅力的な茶器や、茶花などのイラストがあり、これは著者が通った「武田先生」のお稽古で使われたものだろう。
良いなあ。こんな素敵なお道具を使ってお稽古したいものだ。
お稽古では、お茶を学べるだけではない。
「武田先生」が、高齢のお母様を亡くされて、お稽古を休んでいたお弟子さんが久々に復帰したときに、
「だんだんとお寂しいことでしょうけれど、これも順番ですのでね・・・・・・。どうぞお上手にお過ごしください」
さらりとした言葉の中に、高齢の親を見送った人への、お悔やみの気持ちと優しさを感じた。年季の入った大人の挨拶を垣間見た気がした。
なるほど、「お上手にお過ごしください」か。


