=第23話「お別れ」=
我が家に誕生した4匹の子猫のうち、「白タイツちゃん」だけ名前をつけなかった理由。
実は、その前に3匹の子猫が生まれた時に、猫好きの知人から、どうしても1匹引き取りたいという申し出があったのです。その時は情も移っていたので
「次に生まれた時ね」
そう約束をしました。
そして、4匹の子猫が誕生。
知人宅は先住猫さんもいたので、大切に飼ってくれるだろうし、間違いなく幸せになるだろうなと思い、「白タイツちゃん」をお譲りすることにしました。知人の奥様が動画を見て一目惚れしてのご指名でした。
僕とYuさんは
「名前つけちゃうと愛着わくから、仮の名前にしよう」
と決めて、白タイツちゃんと呼ぶことにしました。
白タイツちゃんはとても活発で、人懐っこい猫でした。
女の子の割に体格もよく、ほかの猫たちよりも前に出る性格。そのため、動画でもメインで登場することの多い子でした。
そのためもあって、割り切ってはいるものの、日に日に愛着は湧いてしまいました。
でも約束は約束。
「せめて一緒にいるあいだは可愛がってあげようね」
そう話しながら日々を過ごしました。
2ヶ月とちょっと経ち、いよいよお引越しの日がやって来ました。
知人は奥様と一緒に来てくれました。
ご夫妻は白タイツちゃんを見た途端
「なんて可愛い!」
と大喜びでした。
ひとしきり我が家で遊んだあと、お別れの時間。
Yuさんはメルママをそっと抱き上げ、知人の抱いている白タイツちゃんに近づけてあげました。
そして、
外に停めてある車までお見送り。
「絶対に幸せに育てるからね」
そう言って、知人の車は出発しました。
車が角を曲がって見えなくなった途端
Yuさんがわーっと泣きだしました。
僕もつられて泣いてしまいました。
「白タイツちゃんにとっても良いことだよね」
そう話しながら、しばらく2人で泣いていました。
その夜
白タイツちゃんへの感謝を込めて、これまでの2ヶ月間を1本の動画にまとめました。
編集しながら、僕は涙が止まりませんでした。
知人はちょくちょく写真を送ってくれたり、ブログにも様子を書いてくれました。
白タイツちゃんは「サリーちゃん」と言う可愛い名前をもらって、それはそれは大切に育てられました。先住猫さんとも仲良くなり、みるみる大きくなっていきました。そして、成長した姿は我が家のモコたんそっくりになりました。
サリーちゃんは、今でも知人夫妻を癒しながら、元気いっぱいに育っています。
お空の上のぐれおじさんも、我が家の猫たちと同じように見守ってくれてることでしょう。
第23話 完



