アベノミクスって何?・その2 | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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英語や芸能など、思いついたことを適当に書いていくという、そういうブログです。

アベノミクスについて「昔の自民党の政策に戻る」と言って嫌そうな表情をしたがる人の頭の中には、アメリカの産業構造の変革のイメージがある。



90年代に不況にあえいでいたアメリカが復活したのは、産業の重心を製造業からITと金融へシフトするのにほぼ成功し、優秀な人材があぶれることなく次の産業へと移動したからだ。



それに対して、日本は産業構造の変革に失敗してしまう。



なぜかというと、1つには、日本企業も個人も「不動産至上主義」だったので、不動産の暴落が起こったときに含み損が増大して身動きがとれなかったことである(ご参考までに、アメリカでは、買ったマンションが暴落して含み損を抱えても、マンションを手放せば銀行から借りたぶんはチャラになる)。



もう1つある。こちらは文化に根ざした根本的な問題だ。その前提は「新しい産業というのは、どんな大企業でも最初はベンチャーで始まる」というものだ。



アメリカは多民族国家で「一発当てたい」という人の多いベンチャー精神が旺盛であり、しかも人材の流動が活発なので、新産業に優秀な人材が集まりやすい。



日本はこれらのすべてがアメリカの逆である。


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「伝統」「ブランド」重視で、流動性がなく、技術革新も新産業の復興も大企業が担わされている。マスコミの関心も「ソニーがしくじった」「トヨタががんばった」「任天堂がこけた」といった大企業のニュースばかりで、新産業に関する情報が少ない。



公共事業が減ると、建設業から他産業へ流動が始まる。だが、日本の場合、そこで「新たな産業を興そう」とはならない。有望な新産業があるわけではないので、たんに行き場がなくなったしまったわけだ。日本で唯一伸び盛りなのが広い意味のサービス業で、結局、そこでほとんどを吸収せざるを得なくなってしまった。



アベノミクスで公共事業を増やすというのは、再びガテン系を増やして年収を上げさせようという試みだから、「経済活性」という観点からは正しい。ただし、実質的に「サービス業に移動した人材を元の建設業に戻す」といった内容であるから、日本が本来なすべき「新産業の育成」には何にもプラスにならない。



しかも、本当にガテン系に人材が戻ってくれるかどうかも不確かである。



なぜなら、これが「今だけの短期的な仕事」だと多くの人が判断すれば、たしょう今の仕事のほうが割が悪くても、多くの人が長期的に安定しているほうを選ぶ。そのままサービス業にとどまってしまい、せっかくの仕事も単なる「ガテン系不足」に陥っててこずる可能性も小さくない。



すると、こうった方法で経済活性をはかると、基本的には公共工事を今後も削れないことになる。



「だったら、新産業を大きくすればいいじゃないか!」と誰でも思うはずだが、ことはそれほど簡単ではない。なぜなら、政府がベンチャー制度を整備しても、経験ある優秀な人材の移動が日本では起こりにくいからである。実際、安倍政権もそのあたりはわかっていて、なんとかしようという姿勢は見せているが、決してたやすいことではない。


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とくに日本では、新産業を復興するのに最も必要とされる40代前後の働き盛りで経験豊かな優秀な人材が会社を動きたがらない。



「優秀な若者がいればいいじゃないか」と思う方もいるだろうが、たとえばザッカーバーグのような若い優秀な人材が日本に現れて、ファイスブックのような有望な事業をやろうとしても、若者だけでやってもあれほど大きくするのは困難である。



それこそ、大企業の中枢を担えるような人材が、「おまえら、おもしろそうなことやってんじゃん」とでも言いながら、参加することが必要なのである。



想像しても、ザッカーバーグのような生意気な若者の下で働いてくれる大企業の幹部クラスなど日本人ではほとんど皆無ではないだろうか。年功序列が基本の日本では、50代の経験豊かなビジネスマンが、ジーンズしかはかない若者のために力を尽くすなどほとんどありえない。



すると、アベノミクスの総仕上げが何かはわかる人にはわかると思う。しかも、これはすでに前任の野田政権のときにすでに始まっている。



東大の柳川範之教授が提唱し、野田政権下の国家戦略会議が提言したあの「40歳定年制」である。



続きます。


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