オバマ大統領のピンチ・まとめ | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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アメリカの人口比はおおまかに言って、約3億人のうち2億人弱が先住の白人、3千万人強が黒人である。残りがヒスパニック系とアジア系で、このうち移民(不法移民を含む)が3千万人強いると言われている(ただしアジア系はまだ少なく、ヒスパニックが大半)。



このうち、選挙権を持っているのは移民とまだ選挙権のない一部の永住者を除いた人たちになる。すると、今のところ圧倒的に先住白人の意見が強いことがわかる。



ところが、ある試算によると、2050年にはアメリカの人口は4億人に達すると、先住白人の割合は半分になって、ヒスパニック系とアジア系が30%近くを占めるようになると考えられている。



オバマ大統領の一連の政策は、「アメリカの未来の命運は、増加するヒスパニック系とアジア系が握っている」と考えてのことである。2050年を待たずともそうなることは火を見るより明らかだ。



ところが、オバマ大統領が今そのために手を打とうとしても、現時点では3分の2を占める白人が反対すれば実現は無理である。富裕層の大半は白人であり、また中間層以上も白人が中心だからである。



オバマ大統領の政策が成功するというのは、これまで白人が「独占」に近い形でにぎってきた富の一部を台頭するヒスパニック系たちに譲り渡すことである。



いや、本当はそうではない。



全体のパイ(富)が大きくなれば、パイを多少とられても自分の持ち分が減るわけではないのだが、先住者は「台頭するヒスパニック」に「富を奪われる」というイメージを持ってしまい、「新参者」に嫌悪感を持ってしまいがちなのはどこの国でも同じだろう。



茶会党が多くの国民に熱狂的に支持される根本には、このヒスパニック系+アジア系の脅威があると考えられる。長くアメリカで一緒に暮らしてきた黒人は大統領になっても許容できるしもう心が許せるが、「新参者」には心が許せないという状態だと考えてもらえばいいだろう。



つまり、オバマ大統領の政策が成功するかどうかは、先住の白人と黒人が、ヒスパニック系を受け入れる気持ちになれるかどうかにかかっている。



移民は誰もがいやがる低賃金の単純労働の担い手でもありアメリカ経済を根幹から指されている面もあるのだが、同時に国内外のトラブルを起こす元凶でもある。移民なしでアメリカは成立しないが、だからと言って、自分たちと同じ地位に立ってほしくないのである。



しオバマ大統領の政策が機能しなければ、アメリカは長期低迷に入ることになるだろう。懸命で冷静な人たちにわかっているはずだが、頭でわかっている人たちでさえ、茶会党にあおられると「オバマはおかしい」と叫んでしまうのである。



オバマ大統領が今後どうなっていくのかは全く予想がつかないが、彼のやろうとしていることが困難を極めていることは間違いがない。それでも、少なくともアメリカはバラク・オバマという最高の人材を大統領に選んだ。これがアメリカにとって歴史的な快挙ことは間違いがない。



オバマが大統領であるかぎりアメリカの希望を続く。私も心から応援を続けたい。



(この項終わり)


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