「ゆとり世代」なんて都市伝説だ!~国力復活の秘策・その2 | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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就学前教育という壮大な実験


学力低下を考えるヒントとなるものに、「ペリー就学前計画」があります。ショッキングな結果が出ていて、その後の教育にも大きな影響を与えています。


ペリー就学前計画とは、1960年代にアメリカでおこなわれた壮大な教育実験のことです。



3歳から4歳までの経済的にめぐまれないアフリカ系アメリカ人に、きちんとした教育を約2年間与え(「介入教育」と呼ばれます)、その後の人生にどのような影響があるかを調べました。40年にわたり追跡して観察し、学校に入る前の教育(就学前教育)の効果をはかることを目的としています。



就学前教育から40年後、彼らには大きな差が出ました。就学前教育を受けていない同じ経済状況の子供より、学力が高まったのは言うまでもありませんが、平均年収では圧倒的な差がつきました。もともと犯罪が多い地区の出身者ですが、就学前教育をおこなったひとたちは犯罪で検挙された率が低く、生活保護の受給率はなんと半分の割合しかありませんでした。



学校に入る前のわずか2年間の教育で、明らかにその後の人生が変わっていまったのです。



「介入教育」は早いほどよいことがわかっています。学校に入ってしまうと効果が薄く、中高生になるとほとんど効果が見られない。大学だと遅すぎ、社会人教育はほとんど無駄・・・ということになってしまいました。逆に生後4カ月くらいから始めると、IQの向上に効果があると報告されています。

※大阪大学の大竹文雄先生(経済学)がノーベル経済学賞をとったホックマンの業績のとともにわかりやすく解説なさっているので、ぜひ参考にしてください。大竹先生の個人サイトに雑誌記事などがアップされています。



それ以外にも、子供の学力が早い時期に決定することを裏付ける研究があります。6歳くらいまでで学力の土台は決定してしまうという結果も出ているようです。



私たちはこの事実をどう考えればいいのでしょうか。



やはり、子供の学力(そして大人の考える力)は、その子が学校に入る前までで学力の土台となる相当の部分が決まってしまうようです。



もし学力低下の原因を探るなら、学校ではなく学校の前の子供の状況、つまり家庭環境を考えないといけないということになります。私たちはこの現実から目をそらしてはいけないのです。



いいかえると、こんな仮定が成立します。



日本の子供の学力が長期低落しているのは、家庭環境が昔とは大きく変わってしまったから。



だとすればこんなことになります。前回、若い世代を「ゆとり」とののしるような現象が起こっていると述べました。ところが、学力低下をもたらしたのは団塊の世代以降の親たちの子供の育て方のせいだということです。自分たちが学力低下をもたらした張本人なのに、あたかもひとのせいにして子供の世代を「ゆとり」などと呼んでさげすんでいるというわけです。



これは天につばするような行為ではないでしょうか。



しかしそれにしても。いったい何が変わってしまったというのでしょう。



さらに考えます。




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