- 夜のピクニック (新潮文庫)/恩田 陸
- ¥660
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もちろん私は知らなくて
アメリカにいる時、ダイスケくんに貸してもらった。
基本的に、私は読書というものが苦手で
人から 面白いよ? と勧められた本でも
なかなか読めないことが多い。
しかし、コレは違った。
続きが気になる。
どんな結末が待っているのか気になる。
だいたい私は、推理小説ものや恋愛小説ものは
最後から読んじゃうよーな人間なのだが
(↑読書すんな!)
ま、実際、コレだって、最後から読んじゃったんだが
この本は推理でも恋愛でも無い
青春小説なので、最後から読んだところで
「答え合わせ」的な要素が無い。
だから最初から順を追って読まないことには
「オチ」が入ってこないのだ。
私は、とにかく読み進めたくて
メシを作りながらも読んだりした。
確か、野菜炒めだったか
菜箸を動かしながら、この本を読んだ記憶がある。
それだけ思い入れをしてしまったのは
この本の骨格である 「歩く」 ということに
壮大なる憧れを抱いてしまったから。
ただ歩き続けることで
1つ1つの感情をクリアし
新しい想いを発見していくサマは
読んでいて非常に痛快であった。
そして、読み終わってから半年経ち
日本に帰国。
引っ越し荷物を片付ける気合も無くなった頃
ダイスケくんに言われた。
そんなにすること無いんだったら
旅でもしなさいよ。
旅なんてね、海外に行って貧乏旅行することだけが
旅なんじゃないんです。
そこらへん、歩いてきたらどうですか。
見えないモノが見えてきますよ。
私は
考えておく。
と言った。
やりたい気持ちはあったが
なんとなく言い訳して、ずっとやっていなかった。
そして、ダイスケくんからの絶交宣言。
あなたが信用ならない。
そう言われたことがショックでもあり
ムショーに腹が立ったのもあり。
私は、まず、言ったことはやろうと思った。
それから、なんとなく、高岡さんのブログを読み
マラソンを完走した時の気持ちに触れた。
自分の限界を超えた時
何かが見える?
私は、何が見えるのか知りたくなった。
そして意を決した。
歩こう!!
翌朝。
夫が出勤した後、風呂に入り
丹念に化粧をする。
意を決した割には、ダラダラとしてしまい
家を出たのは、何と11:45!
最初から、全くやる気の無いスタートである、、、_| ̄|○
事前に歩く道は、ネットで調べてあった。
国道沿いに、ひたすら歩く。
もしくは高速道路の下を、ひたすら歩く。
体調には自信があったが
最悪、心が折れても、電車に乗れるように
後半戦は、それなりに線路に沿った道を歩く。
黒のゴルフ用シャツに、グレーのジャージスカートに
黒のジャージといった、全身黒づくめ。
なのに首には日焼け止め防止の水色のタオルを。
頭には、白の帽子。
手にはペットボトル。
ポッケに携帯2台と3千円。
どっからどーみても、怪しい出で立ちで
私は出発した。
その日は、30℃を超えると予想されていた。
しかし、歩道には日陰も多く
暑さや、照り返しは、さほど苦にはならない。
何が嫌って、自動車運転してる人の視線だし・・・・
明らかに私を追っている目線に
つい
ごめんなさいっ
と心で念じてしまう私。
時に、マラソンは人生そのものだ、、、なんて
台詞がうたわれたりするが(そうなの?)
この長距離ウォーキングは
その人そのものを現すよーなものだ。
運転手に早速詫びる私なんて
人目を気にして生きてる私に他ならないし。
運転手と目を合わせたく無くて
視線はどんどん下を向く。
自分の足元にしか気にならない私。
周りの空気を読もうとしない
自分が大好きな自分そのものじゃないか。
せっかく歩くんだし、景色でも見よう!と
少し視線を左右に振ってみる。
小さな町工場が動いている。
ラーメン屋に車があふれている。
結婚式場は、ガラガラやね・・・。
日本の景気はどうなっているんだろう? かと
少しだけ気になるみたい(笑)
歩いて1時間半を過ぎたあたりから
右足首が痛くなった。
3時間過ぎたら、足首の痛みはなくなり
少し股関節が痛み始めた。
それでも、余裕だった。
4時間過ぎても、5時間過ぎても
私は大丈夫だった。
そりゃそうだ。
私は、目的地は決めてなかったけど
マラソンと同じ距離くらいは歩きたかったんだよね。
速さではなく、距離を目的としていたので
最初からペースを落として歩いていたんだから
5時間くらいでへこたれないのは当たり前なのだ。
こゆところ、向う見ずなことするクセに
微妙に計算してる部分が見受けられるよな。
しかし、6時間も歩けば、18時過ぎである。
あたりは、夕焼けがかり
40キロ地点まで行けるかどうかが気になる。
高岡さんのブログによると
マラソンした時、30キロ過ぎからがツライと
書いてあった気がする。
私にとっては、おそらく、6時間過ぎあたりが
その30キロ地点だったのかもしれない。
もちろん気持ち的には、全然余裕だったけれど
お茶を買いにコンビニに入り
休憩をとってしまったこともあって
足がめちゃくちゃ重たく感じ始めたのだ。
だが、痛い とは違うから
歩けなくはない。
前に進もう
その意志の強さで、私は歩く。
また、ツラサを紛らわせてくれた友もいた。
30分や1時間ごとにメールすることが
どれだけ心強かったか。
こんなところも、私らしいじゃないか。
中途半端にリタイアすること、止まることは
私の美学? に反するし
苦しいところは、なんとなくお茶を濁して、対処する。
そして、やれるだけは、やってみる。
ま、それがドMと言われる根源なのかもしれないが(笑)
そして、道がわからなくなる7時間目。
アホや・・・・_| ̄|○
それでも止まらずに、前に進む。
道案内の看板を見つけ
とりあえずの目的地まで、残り4キロとわかる!
俄然、ヤル気。
目的があれば突進できる。
単純な人間なのだ。
小一時間ほど歩く。
もうすぐソコなのに、目的地が見えるまでは
不安だよね。
あと少し。 あと少し。
呪文のよーに心がカウントし始める。
つい30分前までは、
適当に歌ってたクセにね。
獲物を目の前にすると、焦るみたい(笑)
そして、出発から8時間45分後の20:30
私はついに到達した!
まぁ、実際はココじゃないけど
こんな感じで、私は、若干感動を覚えたのだ。
ある種の達成感は、爽快である。
早速、絶交宣言したダイスケくんに写メを送る。
約束を破ってごめんね。
でも、私にもできたことがあるから。
ここまで、歩いてきたよ。
トータル38キロくらいかな?
おそらく、出発時間がもっと早ければ
42キロは行けただろう。
てか、ここから歩いて家に帰ることさえ
可能な気もした。
やはり夫という「障害」
帰って、ゴハンを作らなければならない
私の環境には、限界がある。
帰りは電車でたったの1時間。
私の約9時間は、600円の価値。
そう思うと、ちょっと微妙?(笑)
翌朝、思いがけずに
ダイスケくんから返信。
ばかですねー。
でも、そーゆー無駄に熱いの、好きです。
仕事待ちながら生活に追われる人生が
少し楽しくなったことでしょう。
少しは私の根性? 認めてくれたかな。
でも、楽しくなんかならんかったよ。
足痛いっつーの!
次の日からは、筋肉痛で、ただ足が痛くて
苦痛以外の何物でもない日々。
ま、3日でひいたけどね!
さすが筋トレ成果!!
私は、最初からわかっていた。
達成感とは、自信をくれるもの。
今回、私は、限界の限界は超えることは無かったけど(すげー笑)
それでも、何かしらにゴールできたことは良かった。
結果
やっぱ、あたしってば、ヤレば何だって出来るわ。
全てやる気次第なんだよね。
どれだけ努力ができるか、が勝負なんだよね。
などと、意味不明の自信と課題を
心に強く染み込ませるコトとなった。
世の民には、迷惑な話かもしれんがね。(*  ̄- ̄)
実際、私はこの「旅」を、熱いなんて
全く思って無い。
気温は暑かったけど
自分が熱いことをしただなんて、
未だに感じることはできない。
だって、楽勝だったもん。
(どんどん偉そうに・・・・)
表題通り、ある種のピクニックとするのがふさわしい。
ダイスケくんにこないだこの話の詳細をしたら
メールと同じく
ばかですねー
熱いですねー
を連発してた。
他人の評価とゆーものは、自分の感覚とは一致しないんだね。
実感。
リクには
何でダイスケに嫌な想いさせられて
ダイスケが言ったことすんねん!
アホやろ!
と一蹴されて終わりだったけど;;
ただ、私は、
やると言ったことはやる
その既成事実が1つでも作れたことは
これから会うダイスケくんに、堂々と接することができそうな気がした。
昨日の記事と前後するけど
一夜の夢を、夢として終わらせれる自信があったのは
こんなところから来ていたんだ。
私は、私であって
彼に委ねられる私では無いと。
走るのは大変だけど
歩くのは意外とできるもんだよ。
迷ったら、歩いてごらん。
きっと日常と違う景色が、目の前に現れるから。