思い出や時間だけじゃない。
私たちはお互いに、形あるモノをお互いに残してしまった。
彼はいいとして
私にとって、ソレらは貴重な思い出の品であると同時に
見れば一発で男のモノであるとわかる 「証拠」なのである。
見つからないよーに、最新の注意を払わねばならない。
アメリカを出る時、どうしてもダイスケくんの匂いの残るモノが欲しいと
ワガママを言った。
一番高そうなジャケットをねだったが、
それしか日本で着れそうな上着が無いってことでNG.
結局、私が手にしたのは、
ダイスケくんがアメリカでの6年間を共に過ごした
TOMMY HILFIGRのくそデッカイトレーナ。
裾も袖もビリビリで、よく頑張りました感がいっぱい。
アメリカで一人になって淋しくて
よくクンクンしてたよ(こわっ!)
手荷物で持ってきたから、今でも少しは残り香があるかもしれない。
今嗅いでしまうと、泣けるだけだからしないけど。
香が消える前に、クンクンできるくらいまで
立ち直れるといいな。
ダイスケくんの旅日記。
私の「投資」により出かけられた
東南アジアとペルーでの出来事が書かれている。
こないだ会った時
私が一人でも歩いて行けるよーに
コレを見て、私にダイスケくんを感じてもらえるよーに と
あなたに貸します
てことで、渡してくれた。
この旅が無ければ、彼は
大学院を辞めなかったでしょう
と言った。
そんな人生のターニングポイントの軌跡を
私に預けると。
そしてその最後のページには
彼の人生の階段予想図。
年齢ごとに起こりうる未来日記が描かれている。
これを確かめる手段は
日経新聞を読め! だそうだ。
絶対に世に出てやると。
そんなコトして私が納得するとでも思ったところが
わかってねーな、て感じだが
これはこれで面白い。
若い躍動感が溢れている。
いつか、ダイスケくんがジジィになった時に
読ませてあげたいと思う。
どんだけ恥ずかしいと想うか。
それとも、それ以上の人生を手に入れているのか。
ただ、そんな楽しみさえ、
彼は私から奪うと言うから、、悔しいんだ。
そして、彼と私に共通にあるもの。
それは日本に帰国してから買った携帯。
電話代がかかるから
という理由で、いちを2年間での経済効果を算出して買った。
実際、コレが一番キツい。
私はダイスケくんに、他にもいろんなモノを買ってあげたけど
何だかんだそれらは全て、一過性。
渡してしまえば、それで終わりなのだ。
でも携帯は違う。
複数年の契約が必要なのだ。
私は、何度も何度も確認した。
日本から出ないよね?
こーすることによって、縛られるよ?
でも彼は、いろんな"言い訳"で、私を説得してきた。
どんなに疑っても、自信を持って
大丈夫だと言った。
結局、私が彼を一番信じた、そして信じたかった部分は
ソコなのである。
そして、たった2ヶ月後。
その時はそう思った。
安くなると思ったから。
あなたの縛りがキツすぎる。
その三言で片付けられた。
残ったモノはデカ過ぎる。
さすがに
解約したら?
だなんて、あまりにも無責任な言葉を放った時にゃぁ
さすがの私もブチ切れて、
ダイスケくんの顔を平手打ちしちゃったけど。
ダイスケくんも言ってはイケナイことを言ってしまったよーな
顔してたから、甘んじて受けてたけどさ。
でも、そんなコトでは済まされないよ。
気持ちも、金額も。
話し合って、携帯電話機そのものは
相当気に入っているよーだったので
ダイスケくん名義に変更するってことで落ち着いたけど。
私のだって解約できないし
結局、鳴らない電話機だけが、手元にある。
空しいけど、捨てられない。
彼からもらった、やっぱり信じたかったメールが
残ってるから。
(テポドン落ちてきたら)
そんときは、俺があんたを守ってやるよ。
距離なんて関係ないよ。
いつも思ってることを、文字にしただけだよ。
絶対、大丈夫です。
残ってる台詞も、私にとっては大きいんだよな。