そろそろ色々と整理を始めようかと
開業当時に書いたブログを見ていて
ふと目にとまったのが…このブログ。
今から15年前…
この整体院を開業した2011年1月のこと。
(公財)関西テレビ青少年育成事業団の
初代事務局長、通称「殿」がうちの
サロンに来て下さった。
殿と初めてお逢いしたのは…青少年の
育成事業として行われた野外キャンプ
にキャンパーとして参加した13歳の頃。
後に僕が大学生となり、それがキャンプ
のリーダーとして育成事業に参加させて
頂くきっかけとなる。
それから長いお付き合いをさせてもらい
とにかく「悪たれ」の私に沢山の愛情を
もって沢山叱ってくれた。
ちなみに
60歳からフランス語の勉強を始め
片言で話せるくらいのバイタリティー
溢れる素晴らしい人。
殿にあまり詳しい話をせぬままに
年商一億円のハーレー屋を解散し
今のビジネスを始めたので、とても
心配をされてたらしく、まずはその
説明から…
一通りお話をして「お前らしいなぁ」
と笑ってくれた。
早速、問診にうつり、私が知らない
病気やスクーターで怪我をしたひざ…
ひざをかばう為に歪んだ骨盤は
痛々しく、年輪を重ねた男の戦い
の後を見る様だった。
背中越しに会話しつつ肩の張り
を弛めながら、心の中でそっと
「殿さん…歳をとりはったなぁ」
と呟いたその瞬間、押さえられ
ないものが目頭を熱くした。
僕がまだ、宝塚でイタリアンの
オーナーシェフをしていた頃。
その日は少し元気がなく、殿が
食事に来て下さったのが気になり
話を聞いてみると…
先月、不慮の事故で一人息子さん
を亡くされたとお聞きした。
いつも明るく、気丈に振る舞う
殿が僕の前で泣き崩れたその姿を
どうしても忘れる事が出来なくて
あの日僕はこの人の息子になろう
と思った。
実は施術をするときに患者さんを
お客さんと思った事がなく、ある
人は父や母、又兄弟や大切な友人
の様に思って施術している。
施術者にとって大切な事は…知識
や経験を積む事だけでなく、その
方の体と心の痛みを知り、それら
を受け止めることだと思っている。
施術のあと…
殿は大袈裟に肩を回しながら
「楽なったがなぁ~」と何度も
言ってくれた。
これが…世代を越えた友情というか
絆というものなのだと思い、そんな
殿は大切な「もうひとりの父」。
そんな殿が天国に召されたのが
今年の1月のこと。
先輩達のグループLINEに親族の方
からメッセージがあり、既に葬儀は
家族のみで終え、香典やお花などは
固辞致しますとのこと。
本人の携帯も解約するので、最後に
ご連絡をしたとのことで、最終的に
その後、ご親族とも連絡は取れずで
お墓の場所もわからず仕舞いだった
と先輩から「お前、殿と仲良かった
からなぁ」と電話を頂いた。
実は…数百名程いる事業団の卒業生
で、結婚式に呼ばれて出席したのは
…僕だけだと聞かされて驚いたのを
今でも覚えている。
殿にとっても、僕にとっても…
互いに特別な存在だったのだと良く
わかる。
御年96歳の大往生。
いつかは、とは理解していても…
霊的世界の事を理解していても…
やはり心にぽっかり空いてしまった。
最後にお逢いしたのは、亡くなる
前の年の夏。事業団のOB会で
大阪の千里にある野外活動施設。
殿が参加されるとお聞きしたので
これは行かねばと、仕事を断って
参加すると、少し遅れて電動カー
に乗って殿がやって来た。
殿は僕の顔を見るなりひとこと
「おぉ~生きとったんかぁ~」と
言ったので、僕は心の中で
「いやいや、あんたやがな~」って
言ったのがおかしくて一緒に撮った
このツーショット写真が最期の一枚
になった。
もう半年…まだ半年。
父ちゃん、これからも見守ってね。
そっち行ったら、またパスタ作る
から一緒に食べよう。

