私が生まれる、だいぶ前のお話。
私は、天国のような場所で、神様のような大きな存在の前で、
白い服を着せられ、おしりをぺたんとつけて足を投げ出した態勢で
座っていた。
私の腰の下からは、2本の長い棒のようななまっちろいものがにょっきり生えていて、
神様のような大きな存在が私に優しく言った。
「おまえに、“足”というものを授ける」
「あし?」
「そうだ。
おまえはこれから、この“足”というものを使って、
たくさんの場所に行き、たくさんの存在たちと出会うのだ。
しっかりこの“足”を使うのだよ」
よく見ると、その“足”なるものには、真新しい、編んだばかりのわらじが履かされていた。
そして、私の背中に生えていた大きな2枚の羽が、取り外された。
私の背後には、大勢の天使のような存在たちがいて、大きな声で大合唱をしてくれていた。
どうも、私を送り出す為の、祝いと別れの歌、のようだ。
神様のような存在は、大きくて、姿は見えなかったけれど、
とても優しく見守ってくれていて、私はその存在をとても身近に感じていた。
・・・不思議なお話、でした
