の、第五の習慣
「まず理解に徹し、そして理解される」
を紹介しています。
前回は、
「感情移入」を、
少し説明したところで終わりました。
「感情移入」とは・・・
相手の見地に立ち、
相手の立場から物事を眺め、
相手が見ている世界を見ること、
であり、
相手のパラダイムを理解し、
相手の気持ちを感じ取る、
ことです。
相手に「賛成」することではなく、
感情的にも知的にも、その人のことを、
正確に「理解」しようとすることです。
感情移入の傾聴は、
「信頼残高」の預け入れを行うカギを握っている、
ともいえます。
ある男性が、
不動産売買の契約が、ご破算になりかけた際に、
「まずは理解に徹し、それから理解されよう」
とはっと気づいて、
相手にこう言いました。
「あなたの立場と、
この案のどういうところを心配されているのかを、
私が本当に理解しているかどうか、
確認させてください」
「私があなたの状況を理解していると、
あなたが感じるようになってから、
私の案が意味のあるものかどうかを、
考えてみてほしいと思います・・・」
・・・やりとりを重ねると、
徐々に相手は打ち解けてきて、
最後は、逆転の契約に結び付きました。
現実の交渉事では、なかなか難しそうですが、
たしかに、こうありたいですね~
まず、相手を「理解」しようとすること。
たとえば、
薬を処方する前には、じっくり診断をする。
ろくに診断もされずに、薬を処方されたら、
その医者は信用できないですよね。
優秀な営業マンは、
まず顧客のニーズや、状況を理解しようとします。
そして、モノ(商品)を売るのではなく、コト(解決)を売ります。
時と場合によっては、
「私の商品やサービスは、あなたのニーズを満たさない」
という誠実さを示します。
(第四の習慣のNo Dealですね)
プロの弁護士は、状況を理解するために情報を収集し、
先例や、関連する法律を研究して、
それから、裁判をどう進めるか準備します。
商品開発をする場合には、
まず、顧客の購買動向や動機などを理解する必要があります。
まず「理解」しようとする姿勢こそが、
人生の、あらゆる場面に作用する、正しい原則なんですね。
感情移入をするためのスキルとしては、
4つの段階があるといいます。
第一段階は、
話の中身(キーワード)を繰り返す。
「父さん、学校なんてもういやだよ」
「学校がいやなんだね」
効果は薄いですが、
相手の話を注意して聞いているのは、わかります。
第二段階は、
話の中身を自分の言葉に置き換える。(左脳)
「父さん、学校なんてもういやだよ」
「そうか、学校に行きたくないんだ」
左脳を使って、話の内容を考えながら聞いています。
第三段階は、
感情を反映する。(右脳)
「父さん、学校なんてもういやだよ」
「なんだかイライラしているようだね」
右脳を使って、どう感じているのかに注意して聞いています。
第四段階は、
第二、第三段階の両方を合わせる。(両脳)
「父さん、学校なんてもういやだよ」
「学校に行きたくなくて、なんだかイライラしているようだね」
内容を自分の言葉で言い(左脳)、
同時に、
感情を反映(右脳)するんですね。
4つのスキルの段階を紹介しましたが、
しかし、スキルは、
誠心誠意、「理解したい」
という気持ちに基づいていなければ、
効果を上げないといいます。
人は操られていると感じれば、強い反発を覚えるからです。
(意外と通じてしまいますよね)
また、ギリシャ哲学の、
「エトス」→「パトス」→「ロゴス」
という、順序立てられた3つの言葉が紹介されています。
この3つの言葉は、
まず理解することの重要性、そして、
効果的なプレゼンテーションを行うことの本質を、
見事に表現しているといいます。
「エトス」は、人格、個人の信頼性、信頼残高
↓
「パトス」は、人間関係、感情移入、気持ちの理解
↓
「ロゴス」は、理論、プレゼンの論理展開
この順番が大切なんですね。
プレゼンや交渉ごとの多くの場合、
すぐに「ロゴス」に入ってしまいがちですが、
(私も焦って、よくやってしまいます・・・)
信頼残高の構築や、感情移入がなされていないと、
効果は薄いといえます。
以上、
第五の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」
を紹介してきましたが、
人を「理解」するというのは、
本当に奥の深~い世界で、私も日々勉強です(^^;
「人格」を磨くと同時に、
「自己受容」(自分のネガティブな感情を受け入れること)
も非常に大切になってくると思います。
最後に、私が、
師匠である野口嘉則さんから教わった、
カウンセリングにおいて、肝に銘じている言葉を紹介します。
「解決しようとするな、分かろうとせよ」
(寄り添い続けよ)
今回もお読みくださって、有り難うございました。
次回は、
第六の習慣
「シナジーを創り出す」(相乗効果を発揮する)
です。