入院中からやっていたプロの俳人の例句を片っ端から読んで行き、素晴らしいと感じる凄い句を探す、という訓練は今休止中です。何百句と読むので、体力と気力が無いと、これはできません。ある日、体調が良くなくて例句を読むのが段々辛くなり中断しました。それ以来、この特訓はしてません。暫く再開する目処もつきません。
そこで、別の少しソフトな訓練を考えました。石橋秀野さんの俳句に、私は影響を受けていると思いますが、秀野さんの作品の一部しか知りません。そこで、秀野さんの俳句をできるだけ探して来て、それらの句の何処にどんな仕掛けがあるのかを分析してみようと思いました。願わくば、秀野さんの句集を買いたいのですが、書店に行ってもみつかりません。つまり、容易く手に入りそうにありません。だから、自分でほうぼうから集めて、勉強しようと思います。
一回に秀野さんの俳句を十句探して来て、その中で気になった句を分析します。
石橋秀野――明治四十二年(一九〇九)奈良生れ。東京の文化学院で短歌を与謝野晶子に、俳句を高濱虚子に学ぶ。昭和四年学生結婚し短期間左翼活動に関わったあと、横光利一、石田波郷らのもとで俳句へと傾斜する。昭和二十年夫娘とともに島根へ疎開し、敗戦の翌年京都へ転居して関西の俳人と活発に交際し始めたものの、まもなく結核に倒れた。昭和二十二年(一九四七)没。(秀句鑑賞ごっくん俳句(21) 石橋秀野 | 六四三の俳句覚書より引用)
https://tsukinami.exblog.jp/26392547/
12/25 10:30-11:30
ふるさと
1.山ごもる大和は遠し目刺食す(句文集『桜濃く』昭和14年作)
2.母と子に影冷えて来し風車(句文集『桜濃く』昭和21年作)
流離
3.はるけくも蘆まの雪に照る日かな(句文集『桜濃く』昭和21年作)
3.風花に紺のまひとぶ染場かな
4.凍鶴に忽然と日の流れけり
ふるさと
5.寒鳥の柔毛しろきがとびさりぬ
6.不動明王女われゐて秋まひる
淀橋病院にて
7.乳しぼり捨てゝ吹雪となりゐたり
8.父母の杞憂はてなく吹雪鳴る
9.つゝじ燃ゆ吾子に與(あた)へん腕(かひな)かな
安見子生まれて十ヶ月餘となる
10.その子いま蜜柑投ぐるよ何を言はん
引用元記事
https://fudemaka57.exblog.jp/31479347/#goog_rewarded
詩人の私が素晴らしいと思う俳句
風花に紺のまひとぶ染場かな
【AIの解説】「染場(そめば)」とは、染物(そめもの)をする場所、染め物屋さんのことを指します。具体的には、反物(たんもの)に色を染めたり、糊(のり)を引いたり、水洗いしたりといった、一連の染色工程を行う工房や作業場を意味します。
「染めどころ(そめどころ)」とも呼ばれ、江戸小紋などで有名な場所では、反物をピンと張って作業する「板場(いたば)」や、乾燥させる「干場(ほしば)」なども染場の一部を構成します。
【私の分析】「紺のまひとぶ」が感覚にダイレクトな描写で、染物の色と共に、染場の忙しさと活気が伝わって来る。「風花に」で屋外の寒さが感じられ、「風花」と「紺のまいとぶ」が相乗効果を出している。一瞬にして腑に落ちる見事な描写だと思う。
実作してみた✏️
季語 木の葉
「奈良公園」
風吹いて顔腫れ鹿へ木の葉かな12/25
8月に比べてだいぶ顔の腫れが大きくなった、奈良公園の鹿さん。処置はできないらしく、見守り体制が続いています。一日一日を大切に生きている命。大切に見守りたいです。✰一句一章、省略、切れ字「かな」


✏️補足
母と子に影冷えて来し風車 石橋秀野春風の鷹にむらがる山鴉 飯田龍太
📝「春風の鷹」というのは恐らく、そういう状態の鷹の事だと思う。死んだ、や、屍、などのストレートな言葉を使わずそれと分かる表現にしている事に少し感動。もちろん違う解釈もできる。




