私は26年前にアメリカの大学院で教育学博士号を取得し、その後ずっとアメリカの教育現場にいたので、よく日本の教育学部の先生方や政府の方とも教育について話す機会がありました。

このブログを書くきっかけとなった「大学で学ぶ教育」と「実戦で目にする教育」の差についてもう一度 記事にしてみようと思いました。

 

まず日本とアメリカの教育の違いについて語る時、一番話題となるのが、義務教育課程でしょう。

 

日本は小学1年生から中学3年生までの9年間が義務教育です。日本の義務教育課程は文部科学省が作る「学習指導要領」のもと、全国的にカリキュラムが統一されています。アメリカにも連邦政府が作ったCommon Coreというものがあり、各州でそれに応じた指導要領が作られ、さらに学校区ごとにこの指導要領に沿ったカリキュラムを作成する専門部署があります。

 

それでも一般の人が日本とアメリカという大きい括りで学校を見るとアメリカの学校の方が自由度が高く、個別指導が行き届いているように言われることがよくあります。これはどちらがいいというより、アメリカの場合、個人差が非常に大きく1つのクラスで全員一緒に同じことを教える・させることが日本よりずっと難しいんです。最近は日本にも同じ小学校内に多様な子供がいる場合でも、取り出し授業とか支援学級が取り入れられるようになりましたが、私がアメリカの大学院に来る前の90年代にはまだ日本は「統一された学習要領」に沿った画一的な授業が一般的だったと言えるでしょう。

 

そして1990年代までの日本は、今のように支援教育とか支援学級・学校の整備が驚くほど遅れていて私がアメリカで特別教育を専攻した時には(少なくとも私は)聞いたことがなかった学習障害やADHDなどについてアメリカではすでに『医療』でなんとかしようとしていたのが印象的でした。

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