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前の記事で以下のようなことを書きました。

 

日本での受験はいつが一番難しい

日本の場合、幼少期(幼稚園や小学校受験)が一番 偏差値が近似していて合否の見通しが立てづらく、中学受験が次に偏差値が近似していて さらに難易度が高いというか合格しにくく 高校 大学と進むにつれ、模擬試験や入学試験の受験生の数が増えることから、偏差値が意味をなしてきて合否の見通しが立てやすくなると言うことをわかってほしいと思います。

 

ここからこういう考えに至った根拠を書きます。
まず幼稚園や小学校の受験から。日本では小中学校は義務教育で誰でもどこかの学校には通えます。敢えて幼稚園や小学校から付属校を受験して、そのまま同じ学校に進学させようと考えている親の多くは第一志望校一択か「ここなら絶対受かったら行く」という志望校しか受験しないでしょう。つまり「すべり止め」は必要ありません。そのため「お受験」をする子供の数は同じ年齢の子の2%程度だと言われています(文科省の調査より)。実際には受験を必要とする国公立や私立に通っている小学生の割合が2%弱なので、受験をしている子供の数はもっと多いかもしれません。
とはいえ、同学年の全体の数%しか受験しない場合には受験者数の人数が少なすぎて偏差値と標準偏差は非常に狭い範囲となることが予想されます。そうなるとスコアを算出する評価(テストや面接の点数)の点差も非常に狭く、受験生のほとんどが例えば65点を取ったとして、ひとりが67点を取ったらその子の偏差値は爆上がりしてひとりが60点を取っても非常に低い偏差値になる可能性があるわけです。また幼少期の子供に受けさせるテストで100問を出題するというのはまずないでしょうから、1問に5点から10点の配点になっているテストが入試に使われるとします。そうするとたった1問の正誤でかなりの差がついてしまうということになります。
 
中学受験となるともう少し受験する子供の比率が高くなります。それでも10%から20%の間くらいで地域によって異なりますが、まだ多くはありません。
中学受験をするお子さんの約90%が塾に通ったり、受験対策を専門とする業者の模擬試験を受けているようです。日本は文部科学省がしっかりとした指導要領を作り、全国津々浦々同じような教育が受けられるため、全国統一小学生テストをおこなえば自分が全国レベルでどのくらいの位置にいるかがわかります。これによって偏差値が算出できるので、中学受験をする子供は、学校ごとの偏差値と自分の偏差値を比べて合否の見通しが立てやすくなります。ただし日本の中学受験の場合、近似する偏差値の子供同士の勝負になるので、小学受験と同じように1問か2問の正誤で合否の分かれ目となる可能性が高いです。
 
日本は高校からは義務教育ではないものの、高校への進学率はとても高いです。
そのため、高校受験対策としての模擬試験や全国統一テストは、小中高の受験の中でもっとも信頼性(Reliability)の高いものになるはずです。テストは受験者が多ければ多いほど、データが多くなり模擬テストの点と実際の入試との相関関係も見られ、より信頼性(Reliability)が高いものになるからです。そういう意味では高校受験が一番予測が立てやすいわけですが、その時が一番難易度が低いと言うわけではありません。
例えば小学校から大学まで継続して通える学校や中高一貫校では、高校から入学できる人数が少なくなることも多いでしょう。そうなると高校受験時の競争率が高くなり同じ学力でも内部進学の子より受かりにくくなることはよくあります。

そして中国やアメリカの標準テストのように「入学試験としての受験」ではなく全員が受ける場合だと日本で使われているようなテストにしたら同点が何万人にもなってしまうので、問題数を多くして点数に差が出るようにデザインされています。こういうタイプのテストは日本では、高校受験前の模擬試験でもほとんど使われません。
 
日本は何十年も前から国公立大学の受験には共通テストがおこなわれてきました。一次試験で共通テストを受け、二次試験で合否が決まる大学が多いですが、共通テストだけで合否が決まる公立大学もあります。
 
大学受験者は高校の入試受験者より割合は低いものの、多くの受験生が数校を受験したり、浪人などして複数回受験するため、模擬試験や入学試験のデータは高校受験よりも多く収集されているようです。また大学受験対策教育機関(予備校など)は長い歴史があり、各大学の試験の傾向などもよく分析されています。
 

最近 子育てのブログをよく読んでいて、受験の話がよく出てくるので、教育学の見地から、いつ受験をさせるのがお子さんにとっていいのかを考えるうえで参考になればと思って、こんな記事を書いてみました。

 

アメリカや中国の標準テストと日本の英語教育について書いた過去記事もご参考ください。