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私はバイリンガル育児の講演会や言語習得の学会発表で「あせらない あらそわない あきらめない」という3つの『あ』についてお話をしています。

 

学会発表では淡々とデータを出すようにはしています。言語習得(バイリンガルでも一言語でも)のデータで本来、大切なのは長期的データでひとりの子供であっても少人数のデータであっても成長の過程がわかるものです。けれど多くの場合、教育や言語習得では一回のテストのスコアの平均などのデータで「このようなプログラムでこのような指導をしたところ、このくらい成果があった」というような研究が好まれます。もう10年くらい共同研究者と縦断研究(同じ被験者から、何年にもわたってデータを取る方法)を計画していますが、研究助成金の有無や参加者の承諾などの問題からきちんとまとまったデータが取れていません。

 

それであるリサーチの表面的なデータだけ見て心配になってしまう教育者や保護者の方に向けて「これは本当に少ない一過性のデータにすぎないので、大切なのは目の前の子供(自分の子供であれ生徒であれ)をよく観察して「あせらない」ことだと話すようにしています。

 

昨日、娘のバレエのリサイタルで堂々と踊っている娘を見ていろいろなことを考えました。

 

コロナ禍になる直前に偶然、2人の友人に会った話をブログに書きました。

 

 

2人のお子さんをエンターテイナーに育て上げてロサンゼルスに移住してきた友人はその後もロサンゼルスに住み続け、今は日本とハワイとロサンゼルスの三拠点生活をしながらお孫さんの世話もしっかりしています。

 

その友人のお子さんで今もダンサーとして活躍している娘さんは小学校3年生くらいまでダンス教室に通っても 他の子と同じ動きが全然できず、先生のいうことも聞かず、ただお猿さんのようにバーによじのぼったりふざけている子供を追いかけ回すだけのために月謝を払っていた時期が続いたと言っていました。それでもずっとクラスに行かせていたら10歳過ぎからどんどん身体がしなやかになり、思い通りに身体が動かせるようになったらしく、それからはどんどんオーディションで大役をいとめ15歳でダンスのスカラシップをもらい単身、ロサンゼルスに来て高校も中退してダンスの道を邁進したそうです。

 

私の娘も4歳くらいの時、初めて近所のバレエ教室に行ってみました。まったく先生のいうことが聞けなくて、途中で見ていられなくなり連れて帰ってきて「もう絶対ダンスなんて習わせない」と泣きながら娘に言ったのを覚えています。その後、自由に動けるHIP HOPならと5歳の時に同じ教室のHIP HOPのクラスに入りました。ここでも最初はお友達とうまく合わせられなくて癇癪を起こすし、他の子と比べてマイペースな娘にイライラしました。

 

結局、HIP HOPのクラスは3人だけの小クラスで、6歳になってすぐに一度だけ発表会に出て終わりました。その時、同学年のお友達のバレエを見て「やっぱりバレエがいい」と娘が言ったのですが「先生の言うことが聞けるようになるまでダメ」と言いました。娘がバレエを始めたのは2年生の終わり(アメリカの2nd gradeの途中)でした。バレエを始めたのが他の子に比べ遅かったのですが、その前にチアリーディングをやっていたことやずっとやりたいと思っていたこともあってそれからはずっと続けています。

 

もし 私が友人のように全然言うことをきかない娘を見捨てず4歳からバレエを続けさせてあげたら、もっと身体がしなやかになったのかな、と思うこともありますが、プロになるわけでないし、十分楽しんでバレエが続けられているのだからよかったのかな、とも思います。

 

手がかかり成長が遅く人との関わりが上手にできなかった娘を

 

まだ4〜5歳だから(できなくていいんですよ)

 

とやさしく受け入れてくれたモンテッソーリ教育のプリスクールの先生の言葉に 私は救われました。

 

その後、日本語補習校で

 

もう〜年生なんだから これができないと

 

という発言をする先生に数多くあう度、心の中で

 

まだ〜年生だから大丈夫

 

とつぶやいていました。自分自身の子育てを振り返って私に十分「待つ勇気」があったかは疑問ですが、待ってよかったこともたくさんあったな〜と思える今があって本当にうれしいです。