バイリンガル子育て相談2020

ここでは2020年7月におこなわれた「COVID-19後のニューノーマルで期待される新言語教育の可能性」のZOOM会議に参加された方から寄せられた質問に答えていきます。

 

 

国際結婚家庭でかつ海外(日本以外の国や地域)に居住する場合の、日本語継承語教育について(親の観点、当事者の観点どちらも可)、是非お話を伺いたいです。

 

これは中国在住の方からの質問で、ご主人は中国母語話者で英語も非常に上手。質問者の方は日本語が母語でお子さんは中国語の学校に通っているとのことでした。質問者の方とお子さんの会話は日本語で、今まで日本語のテレビを見たり本を読んできたので、小学校高学年になり学校の「国語=中国語」が弱いのを気にされていました。
私がこの質問者の方にお話ししたのは以下のことです。(この方の質問は代表質問としてZOOM会議中に回答しました。)
 
  • まず海外に住んで 小学校高学年になっても日本語のTVを見て理解でき、日本語の本が読めると言うのはすばらしいこと。
  • 日本語で教育を受けられる(日本人学校に通える)なら、中学からそちらに行くと言う選択肢もある。
  • 中国語がどの程度弱いのか(授業にまったくついていけない、教科の知識が入らない、など)によって中国語の家庭教師をつけるとかお父さんに教えてもらうなどの措置を取る必要があるかもしれない。
 
ご主人がどの程度、日本語ができるのか、育児に関わっているのかはお聞きしなかったのですが、家族の言語能力、言語使用によってどこまで海外で日本語を伸ばすべきかは変わってくると思います。中国からの留学生に聞くと、中国の中高は非常に学習が高度で経済格差や住居地によって教育の質や量も違ってくるとのことでした。そう言う中で、お子さんががんばっていくのは大変だろうと察します。
 
この質問に関しては当事者である親の母語が違う(お父さんが英語話者、お母さんが日本語話者)のアメリカ人(30歳くらい)の参加者も答えていましたが
 
小さい頃はお母さんと一緒にいたので、日本語で話したし、日本語学校にも行ったけど、小学校高学年くらいから、英語の方が強くなったので、学校のことはお父さんに相談して、家のこととか簡単なことだけお母さんに(英語で)話すようになった。今でもお母さんと日本語で話すとき、最低限のことしか言わないというか言えない。多分、中学に入ったら学校で使う言葉が一番よくできるようになると思う。
 
ということです。
そういうご家庭のことを当事者は
 
コミブレ
 
という言葉を使っていました。「家族間でコミュニケーションブレイクダウンが起きてしまっている」という意味だそうです。
 
家族の形は様々ですが、一般的に言って家族が話す言語をまったく理解できないのに、学ぼうとしないで何年も過ごせる人というのは言語習得に興味がないか、向いていない人だと思います。その場合、子供にだけ「両方の言語を習いなさい」と言っても無理があるように思います。
 
以前にも書いたように「バイリンガルは選択肢の1つ」なので、両親の母語が違うので両方習わなくてはいけないという考えは捨てて「家族みんなが安心してコミュニケーションが取れる言語」をお子さんが小さいうちに確立してその言語の習得に家族全員で取り組むことをおすすめします。

 

 

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