昨年の9月に、アメリカで日本語・英語のバイリンガル子育てをしている保護者を対象にワークショップをおこないました。その参加者から寄せられた質問に少しずつ答えていきます。これは、私の先行研究に基づいているものや個人の経験談や私見が混ざり合いますが「ブログ」の性質上、どうかご自分に有益だと思う部分だけ、拾って参考になさってください。

 

まず質問の中で多かったのが「何年くらい(日本人が)英語圏に住むと、英語の方が強くなるのか。また完璧なバイリンガルになるためには、どのくらい両言語を学習したらいいのか。」というものでした。

 

もちろん 個人差があり、一概には言えないのですが、これは「何歳の時、どのような家族構成で、どのような教育機関に属するか」で大きく変わってきます。

 

わかりやすいのが、私個人の例ですが、私はいわゆる言語形成期(幼児期)に英語圏に住み、成人してからアメリカに移住し、今ではアメリカ在住期間のほうが、日本在住期間より長くなりましたが、未だに英語の方が強くなっていません。

私の娘は、アメリカ生まれで日本に2ヶ月以上住んだことはありませんが、12歳の現在、(少なくとも本人は)日本語の方が強いと思っています。

 

今まで、日本語と英語がバランスよく習得しているいわゆる「バランス型バイリンガル」の人を数多く見てきて、一番成功例が多いのが「トランスナショナル型(往還型)」で、ほとんどが両親の第一言語は「日本語」です。

たいていの場合、母語(最初に学んだ言語)が日本語で、幼少期(または生まれた時)から英語が主要言語の国で生活し、小学校から高校までの12年間のほぼ半々を日本と英語圏で教育を受けると「バランス型バイリンガル」がそだつ傾向があります。

 

つまり、日本で6年間、英語圏で6年間、教育を受けた日本人子女が18歳になった時点で 日本語と英語の両言語をバランスよく習得している事例が多いということです。

 

もちろん、どの時点で日本と英語圏で生活を送りどのような教育を受けたか、親の教育水準、経済的地位、本人の学習能力など様々な要因が関与してきますが、現時点では、幼少から中学卒業時までに少なくとも3年以上、英語圏に住むことになった日本人子女は概ね学力も高く、言語習得能力が高いことが多いという統計結果が出ています。

 

これは最初の質問の答えになっているかどうか わかりませんが、どちらか一方の環境で教育を受け続けた場合、親子共々 相当の覚悟と努力がない限り、2つの言語がバランスよく同程度に伸びるバイリンガルは育ちにくいと言えます。

 

もし「子供を日本語と英語のバイリンガルにする」ことが究極の目的で、何が最善の方法かと聞かれたら、お子さんを日本と英語圏の両方で教育が受けられる環境を18歳以前に与えることをオススメします。

 

 

 

 

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