先日、我が子の最初のかかりつけの小児科医の先生が、バイリンガル育児を支えてくれた最初の人だと書きましたが、我が子のバイリンガル育児に最も重要な役割を果たしてくれた人は、夫のお母さん、つまり、娘のおばあちゃんでした。

 

私は早くに両親を亡くしたので、残念ながら実の母に子育てを手伝ってもらうことはできませんでした。

義理の母は遠慮もあったのか、出産直後はアメリカに来ないで前の記事に書いたように生後5ヶ月目に私が仕事で4日間、家を開ける間に娘の世話に来てくれました。私は飛行機の中や学会会場のトイレで搾乳しなくてはいけない状態だったのですが、義理の母のおかげで、いい気分転換ができました。

 

その時、誰かが子育てを手伝ってくれることの尊さを実感した私は、翌年も翌々年も夏に義理の母にアメリカに来てもらいました。

ちょうどその頃、グリーンカード(永住権)を申請していた私達は国外に出ないようにしていたのと、娘が生後6ヶ月で入ったデイケアセンターが夏に抜けると秋から入れなくなる可能性もあったので、娘が1、2歳の時は、私は夏のコースも教えて、代わりに義理の母に家事をお願いすることにしました。

 

義理の母が、1ヶ月も小さいアパートに一緒に住むと言うと、アメリカ人のママ友もびっくりして「A month??」と叫んでいました。万国共通、嫁姑は何かとあるようです。

 

娘をデイケアセンターに預けられるのだから、普段と同じように夫と2人で乗り切ることもできたのですが、夏のコースは通常と違い、週5日、びっしり授業があるので、娘が熱でも出したらパニックです。

そんな時に、家で娘を見てくれる人がいるというのは何にも変えられない安心感でした。

それにアメリカで、特にすることがない義理の母は、とにかく娘をかわいがってくれて、たくさん話しかけ、自分の手が痛くなっても、ずっと抱っこしてくれました。

 

私は自分の博士論文のフレームワークにBakerという学者のLanguage and Atiitudeという理論を応用しました。それは言語習得には、その言語に対する学習者の態度(思い入れ)が大きく影響するというものです。

 

ある言語を「かっこいい」とか「重要だ」と考えると、その言語を習得したくなるというのは、わかりやすい理論だと思います。

アメリカにいる日系人で、日本語を学習する動機として「日本にいる親戚と日本語で話してみたい」ということがよくあります。

娘にとっても日本語は「大好きな日本にいるおじいちゃんやおばあちゃんと話すための言葉」になればいいな、と思っていました。

 

実際、娘はおばあちゃんが大好きになり、亡くなった後もよく義理の母との思い出を作文に書いたり、話したりします。

そして日本が大好きで、3歳から日本に一時帰国して、アメリカに戻ってくるといつも、先生や周りの人に「とても穏やかになって、成長の跡が見られる」と言われるようになりました。

義理の母の存在は、日本語の発達だけでなく、いろいろな意味で娘の成長を助けてくれました。

 

 

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