先日、なぜ、日本語と英語のバイリンガルは 話すことに関して「英語の方が楽」だと感じることが多いのか について研究をしていると言う記事を書きました(その過去記事はこちら

 

バイリンガルが言語を選択する場合、様々な要因(ファクター)が関わってきます。

環境的要因(相手の言語力、社会で使用されている主要言語)や個人の言語習得度(どちらの言語が得意か・優勢か)など以外に、言語によって、脳内で処理されるときに使われる部位が違い、その違いによって無意識に(または意識的に)どちらかの言語を選択するのではないかと言う仮説が最近 出始めています。

 

「言語中枢」と言うのは言語に関係する脳の部位の一般的な呼称ですが、バイリンガルは両言語を同じ領域を使って処理している場合とそれぞれの言語を脳の違う部位で処理している場合がありますが、それが言語能力や言語習得開始時期と相関があると言う確固たる結果は未だ出ていません。

 

 

言語を学習した人なら「(学習している言語の)言葉がスムーズに口から出てこない」と言う経験をしたことがあると思います。

これは「自分の言いたいことを母語で考えてから、訳しているからだ」と考えられることがよくあります。

このような考えから、最近

 

英語脳を作る

英語回路を形成する

 

と言うような考え方が出てきているようです。

つまり「英語で考える=日本語を介在しない=英語がスムーズに口から出てくる」

と言うことなのでしょうが、これは英語で覚えたものをそのまま口に出す、とか決まりきった言い回しなどを発話するときには有効ですが、自分の考えをまとめて話す、既存知識を人に伝える場合には、通用しないかもしれません。

 

人は刺激となる事象が起きると、脳内で処理をして、それを言語として発信すると言う過程を繰り返す訳ですが、インプットは聴覚(音声)からの刺激だけでなく、視覚であったり、抽象的な事象であったりします。

その事象を脳内で処理をする時「言葉」を介在させることによって、記憶力が増すことが立証されていますが、言葉を介在させなくても学習されていくことを一般的に「感覚的」とか「カラダで覚えた」と言うように表現されます。

 

また五感で得た「経験」を言葉にして「伝える」時、バイリンガルが両言語を行ったり来たりすることはよくありますが、日本語と英語のバイリンガルの場合、事象(話題)が複雑化していくと 英語の方が楽になってくるのは、おそらく英語の方が音声も文型も発話するのに負担が少ないからではないかと言う仮説を立てました。

 

脳にとって、負担が少ない=処理がしやすい と言うのはどう言うことなのでしょうか。

これについては、また後日 書いてみたいと思います。

 

それにしても専門的なことを書こうとすると、私の日本語はなんとぎこちないのでしょう。これは私が自分の専門領域を全て英語で習ったからなんですが、こう言う例を除いても日本語が母語であるにも関わらず、英語の方が話しやすいと言うことがたくさんあります。

 

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