以前にアメリカの大学は私立が優勢だという記事を書きました。(その時の記事はこちら)
アメリカの大学の学費はとても高く、公立(州立)の大学でもその州の住民でないと私立並みの学費になってしまいます。
私が勤務している大学は、州立大学ですが常にトップランキングに名を連ねる人気校です。
確かに非常に優秀なスター教授もいるし、キャンパスはきれいだし、この大学を「ドリームスクール」と呼ぶ人が多いのも納得できます。
私の学生を見る限り、高校卒業と同時に私の勤務する大学に進学してくる学生は半分以下で、たいていの学生はコミュニティカレッジから転校して来ます。もちろん学部や専攻によりこの比率は変わりますが、私立の大学に比べると転校してくる学生の数は多いと思います。
学生に出身高校や高校時代の活動などについて聞くと、ほとんどの学生は州内の公立高校の出身で高校時代は勉強以外にボランティアや課外活動でポイントを稼ぎ、成績は常にトップレベルだったと言います。それでもなかなか希望の学部には入れなかったとか、大学に来てから挫折感を味わったという人も多いです。
かなり過酷な勉強を大学に入る前から、強いられて来たにもかかわらず、多くの学生が「大学の勉強は本当に大変で、ストレスがたまる」と言います。
自分の子供は いつからこの過酷な受験レースに参加しなくてはいけないのか...
と考えたのですが、私自身の経験からすると
- 小中学校の時は いわゆる「勉強好きの優等生」でない限り、長時間 勉強しても効果は出ない。
- レベルの高い進学校に行くと自己肯定感が失われる可能性があり、アメリカの学校の場合、特に「大学合格率」にこだわる学校は青春が謳歌できない。
- 高校生より大学生の方が認知能力も高まり、知識を応用することにも優れているので、勉強するなら「大学」で。
- アメリカは学歴がインフレ化しているから、学士(大卒)だけでは専門を学んだと言えないことが多いので、どんな大学でもいいから入れたところに入り、レベルの高い大学院を目指す方がいい。
というのが、私個人の見解です。
...となると、中高は、アメリカで俗にいうprogressive schoolに通い、自分で道を切り開いていく路線で行くことになりますが、これはかなり大きいギャンブルのような気もしています。さらにロサンゼルス近郊のprivate/independent school (いわゆる私立校)で自由な校風を謳っている学校は、子供の素行などに様々な問題もあり、難しい選択です。
娘に「ねえ、どんな学校に行きたい。」と聞いたら「ママが勤めている学校」という答え。それは嬉しいんだけど、その理由が「家の近くだから。」我が子はいつまでこの無邪気さを持ち続けてくれるのでしょうか。
